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2005年6月

本物の食いしん坊


午後、出かける前に
ネットで記事をちょっと見たら
「谷亮子、世界選手権を辞退」という
速報が出ていた。

理由は
夕方から記者会見で説明、とあった。
あのヤワラちゃんが
自ら試合に出ないとすれば
理由はひとつだなと思った。

案の定でしたね。
おめでとうございます。


小泉武夫さんの
「食あれば楽あり」
(日経ビジネス人文庫)
という本を
夢中で読んでいた。
小泉さんの本は
どれもみんな面白いが、
この本も本当に面白い。

小泉さんは
酒蔵に生まれ
大学で醸造学を学び
現在は東京農大の教授で
農学博士なのだが、
この本を読むかぎり
小泉さんの職業は
「食いしん坊」だという気がする。
といっても
松岡修造さんとかじゃなくて。

もちろん
大学での研究だけでなく
いろんなところで
いろんな仕事をしているのは
本を読んでいてもよくわかるのだが、
そういうこともみんな
結局は食べることと
密着に繋がっている。

世にグルメ本はいろいろあるが、
私は小泉さんの本が
読んでいて一番お腹が空く。
ちょっとやそっとじゃ
食べられないようなものと
自分でも簡単に食べられるものが
優劣なく混在していて、
小泉さんはその全部を
毎度毎度おいしく食べている。
本の中で何度も、
ほっぺたが落ちたり
舌が抜け落ちたり
腰が抜けたり
飯が胃袋に吹っ飛んだりしている。

この本はもともと
日経新聞の生活面に
連載されているコラムなのだが、
10年もの間
食べることだけで書き続けられるのも
すごい。
小泉さんはやっぱり
心の底から食いしん坊なのだ。

小泉さんといえば。

さっきなんとなくつけていたテレビで
小泉孝太郎さんが
小山薫堂さんと一緒に
着物で銀座を歩き
寿司を食べたりしていた。

小山さんは
あちこちの高級店に行って
それを本に書いている。
秋元康さんも
そんな感じの本を出していたような。

それはそれで
さぞかしおいしいだろうし
いいと思うのだが、
なんとなく
高いお金を出して
高級な店に行って
そりゃおいしいでしょうよ、と
ひねくれてしまう気持ちを
否めない。
すいません貧乏出身なもので。

私はやはり
船に揺られてカツオ漁に行き、
食べたものの全てを戻しながらも
船の上で食べたカツオだけは
吐かずに帰ってくるような
小泉さんの食べっぷりの方が好きだ。

お金を出せば食べられるおいしいものは、
お金を出せば食べられる、ということを
知っていればいい。
いつかそういう余裕があったら
行けばいいだけのことだ。
そんなところに
毎日行けないのが
日常なのだから、
日常をいかに
「おいしいなぁ」と思って過ごすかが
大事だと思う。

ところで
小山さんは番組中ずっと
いろんなおいしいものの話をしていた。
小泉孝太郎さんの生まれた年が
78年だと知ると
「いいじゃないですか、
 ブルゴーニュ最高ですよ」みたいな。
すごいなー、
そんなのすぐに出てこないよ普通。

そんな小山さんだが、
銀座のとあるお店で
クレープに
ブランデーをかけてフランベする
(クレープシュゼットだっけ?
 違うものかもしれない。
 食べたこと無いんだもん)
その様子を見た小泉孝太郎さんが、
ぼそっと
「これ小学生の時に初めて見て
 感動したんですよねー」
と言ったとき、
「…小学生の時ですか?」と
ちょっと驚いていたのには笑った。

薫堂さんだって
最初からあんなじゃなかったんだよなぁ。

あのクレープを
小学生の時点で食べるっていうことが
どういうことだか、
孝太郎さん本人が
なんとも思っていないのがすごい。
さすがお父さん総理大臣、という感じ。
私なんか
いまだに食べたこと無いし
いつ食べられるのかもよくわかんないし
下手したら
一生食べないままかもしれない。

でも
甘いものは
あんまりたくさん食べられないから
別にいい。

……と強がってみたりして。
結局うらやましいんだけどねー。

藤井恵さん


土曜日はバレエの日。

…なのだが、
毎月第一土曜日は
かつしかFM、
第四土曜日は
こども放送局のオンエアがあって
行けない。

きょうは
こども放送局の日で、
終了後はなまるのロケもあったので
バレエは
どう考えても無理であった。

こども放送局は
国立オリンピック記念青少年センターから
生放送しているのだが、
オンエアの後
昼食を食べるための控え室が
たまたま
鏡とバーのある部屋だった。
ここには
歌やダンスの練習用の部屋があるのだ。

他のスタッフは後片付けをしていて
控え室には自分一人だったので、
つい靴を脱いで
一人でかるーく
バーレッスンをしてしまった。
ちょっと偉いぞ自分。

かるーくやっただけなのに
結構汗をかいてしまった。
バレエって
見た目は静的だが
内面は本当に大変だ。
これが
体型や体重に反映されないのは
単純に
毎日続ける根性が無いからだな。


午後は
料理研究家の藤井恵さんの家でロケ。

藤井さんは
いろんな雑誌に出ているが
ご一緒するのは初めてであった。
テレビでは
「キューピー3分クッキング」に
レギュラー出演していらっしゃる。

お宅におじゃまして
リビングに入った途端
「うわー」と声を挙げてしまった。
開放的な広いリビングと
白で統一されたキッチンが繋がっていて
まさに
奥様憧れの台所!という感じであった。

置いてあるものも
ル・クルーゼやクリステルの鍋や
クイジナートのフードプロセッサに
ビタントニオのブレンダー、
冷蔵庫は
エレクトロラックスの大型のものだ。

そんな素敵な藤井さんは
2人のお嬢さんのお母さんだ。
ロケが土曜日だったので
下の4年生の娘さんがいたのだが、
椅子を持ってきて
じーっと収録の様子を見ている。
藤井さんによると
「アナウンサーになりたいのよね」
ということであった。

小4の女の子から見たら
私の仕事はどう見えるのだろう。
きっと
就職活動中の大学生と
そんなに変わらないかもなぁ、と思った。
表に出る部分だけは
なんだか派手っぽいし。
ひょっとしたら
実際の収録の現場を見ている分
藤井さんの娘さんの方が
現実を知っているかもしれない。

そして
憧れの台所に立つ藤井さんは
とても素敵な方だったのだが、
あれ、ちょっと面白い方かも、というのが
段々と見えてきた。
一番笑ったのは
「あ、お昼食べさせてない」と
収録の途中で言ったときであった。

藤井さんは
撮影の準備に追われて、
娘さんのお昼を用意するのを
すっかり忘れてしまったのだ。
そして娘さんも
私達が来たばっかりに
「お腹が空いた」というのを
伝えそこねてしまった。

藤井さんは
「ごめんね~」と言いつつ
とりあえずヨーグルトを食べさせ、
撮影で使った冷やし中華も
「食べるー?」と勧めていたが、
娘さんは
私達が仕事をしている間は
遠慮して食べなかった。

藤井さんの家のキッチンが
広くて素敵なのは、
料理助手をしたあと
結婚や出産でしばらく休んでいたので
「これからは
 地道に料理教室をやろう」と思って
最初からそのつもりで
設計したからだそうだ。

それが
思いがけず忙しくなってしまって、
素敵なキッチンは
ほとんど撮影の場所になり
料理教室は
頼まれたときにやるだけなのだとか。

でも、
お母さんがちゃんと働いているところを
娘さんも
ちゃんと見ているのは
いいことだと思う。
お昼ごはんを忘れても
娘さんはちっとも怒らなかった。
それは、
お母さんが
一所懸命仕事をしているのが
わかっていたからであろう。

最初だったので
お互いちょっと遠慮しつつ仕事をしたが、
次に機会があったら
もっと楽しくできそうな気がした。
3分クッキングの藤井さんは
短い時間で
きっちり料理をしなければならないので
笑う余裕が無くて
「こわい」と言われてしまうそうなのだが、
実際の藤井さんは
オシャレである前に
明るくて楽しい方なんだと思う。
あの家には
藤井さんが作り出している
明るくて楽しい空気があった。

うちの母親も
ずっと働いていて
家にはいなかったけれど、
そのことについて
不満に思ったことはなかった。
母は母なりに
頑張って働いていたからだ。

子供のそばにいるのは
大事なことだと思うけれど、
自分の経験からすると
毎日必ずいなければならない、
というわけでも
ないんじゃないかなぁ。
お母さんが
仕事を持ってちゃんと働いているのは
子供にとっては
悪いことじゃないと思うんだけど。

ありがたや~


おととい、
日の出製麺所から
http://www.hinode.net/
うどんが届いた。

三好さんは
取材でお世話になって以来
時々
おいしいうどんを
送ってくださるのだが、
今回は
私がここに喉が痛いと書いたので
「細い麺なら食べやすいのでは」と
細うどんとそうめんと
中華麺を送ってくれたのであった。

いやーなんてありがたいんだろう。
喉は治りましたよ~。
いただいた麺は
お友達にもおすそわけしました。

ここのうどんは
本当においしい。
作っている皆さんが誠実で、
心から讃岐うどんが好きな人達ばかりだ。
取り寄せて食べる価値はあるので
ぜひ一度お試しいただきたい。

yaccoさんの服


ランディさんの家で
ビデオメッセージを撮ったときに
ランディさんが着ていた服が
とても素敵だった。

上品だけど
気取った感じじゃなくて、
そして
着ているランディさんからすると
「痩せて見えるのよー!」
という服。
もしやと思ったら
やはりyaccoさんが選んだものだそうだ。

ランディさんが
yaccoさんこと高橋靖子さんに
服を選んでもらう経緯は
ここに書いてある。
http://blog.ameba.jp/randy/archives/001021.html

ランディさんが
最初に服の相談をしたとき
私も一緒に食事をしていたのだが、
正直言って
なんてぼんやりした相談なんだろうと思った。

ランディさんの言いたいことはわかる。
着物って
着ている本人が思っている以上に
なんだか大げさになることがある。
本人が着慣れて
ラクになればなるほど、
周囲の見る目とのギャップが
大きくなるような気がする。

ランディさんが最初に着物を着たのは
たしかベルリンの映画祭で、
そういう場所には
着物はとってもいいと思う。
でも、
普段人の前に出るときに
着物だと「女流作家」っぽくなる、というのは
確かにそうだ。

yaccoさんは
スタイリストの草分けのような方だから、
服選びの相談ができるなんて
めったに無いことだ。
ただ、
その相談をした時点で
ランディさんとyaccoさんは
まだ2回しか会っていなかった。
yaccoさんも
その時にはイメージが湧かないようであった。

しかしそこからが違う。
数日後yaccoさんから
「本日、なんとなく、ぽっとひとつ浮かびました」
というメールが届いた。
その後のことは
ランディさんのブログを読んでいただくとして、
まぁとにかく
ものすごく素敵な服が揃ったわけだ。

スタイリストと名のつく人は
たくさんいらっしゃるのだけれど、
yaccoさんって
本当にすごい人なんだな。
でもご本人からは
そういうすごさや気負いは感じられず、
とてもかわいらしいというのが
またすごい。

私も、
見た目かわいいんだけど
実はすごい、ってな人になりたいなぁ。
いや、かわいくなくてもいいんだけど
「俺ってスゴイぜスゴイぜ」っていうのが
出ていない人になりたいのだ。

まぁ今でも全然出てませんけどね。
大体にしてスゴくないしさ。

蛍祭り


私の大好きなごはんやさんのご主人が
結婚することになった。
式は来月で
私は司会を頼まれた。

そのお店はもともと
ランディさんから教えてもらった店だ。
ご主人としては
ランディさんにも
披露宴に来てもらいたかったのだが、
残念ながらその頃
ランディさんは
北欧に出かけてしまっている。

出席できない代わりに
ビデオでメッセージを残していくね、と
聞いていたのだが、
土曜の夜にふと
普通のビデオメッセージじゃない感じに
撮りたいなぁ、と
思いついてしまった。
それで電話をして
いきなり「遊びに行っていいですかー」と
お願いしたら
「いいよー、
 明日は焼肉を食べてから
 蛍祭りに行くから
 一緒に行こうよー」と
別なイベントにも誘ってもらったので
行ってきた。

ランディさんには
私がどう撮りたいのかを
全然説明していなかったのだが、
意図するくだらなさを
すぐに理解してもらって
思った以上にバカバカしいのが撮れた。

旅行前で忙しいのに
バカなことに付き合ってくれて
ありがたい。
ランディさんのそういうところは
大好きだ。

焼肉まではまだ時間があり、
ランディさんにも
やることがあるだろうと思ったので
一人で近所の温泉に行って
のんびりつかった。
これだけでも
行った甲斐があるというものだ。

湯上がりに
ちょっとだけビールを飲んで
ランディさんの家に戻り、
みんなで焼肉屋へ。
焼肉からは
ランディさんのご近所さん一家と
一緒だったが、
ここの一家とは
子供のノリくん含め
すっかり顔見知りだ。
なんていうか
時々来る親戚のお兄さんみたいな。
お兄さんじゃなくて
おじさんか。

この一週間、喉が痛くて
とろろそばみたいなものしか
食べていなかったので、
焼肉がうまいのなんの。
っていうか
久しぶりということを
さっぴいて考えても
おいしい焼肉屋であった。
こないだ
川内倫子ちゃんに連れてってもらった店も
相当においしかったのだが、
あそこは
焼肉というより肉焼きという感じで
とにかく肉がすごかった。
きのうの店は
肉がおいしいタレに漬けてあって
ホントの韓国の焼肉、という感じ。

あ、倫子ちゃんといえば
今発売中のクロワッサンに載っている
倫子ちゃんの記事が
とてもいいのでぜひ。

さて。
焼肉を食べたあと
腹ごなしにゆるゆる歩きながら
蛍祭りへ。

滝の横の道を登っていくと
ある一帯が暗くなっていて、
そこに蛍が光っている。
蛍の点滅は
てんでばらばらではなく、
ある固まりごとに
なんとなく一定のリズムがある。
その光を見ていたら、
正木ゆう子さんの


蛍とぶ闇縫ひ合はせ縫ひ合はせ


という俳句を思い出した。

言われてみれば
蛍が闇を飛ぶ様子は
まさにそんな感じなのだが
この言葉になるのがすごいよなぁ。

蛍の句といえば
もうひとつ思い出すものがある。


じゃんけんで負けて蛍に生まれたの


これは
池田澄子さんの結構有名な句。
正木さんの
「起きて、立って、服を着ること」という
評論集を読んで
池田さんを知ったのだが、
正木さんの句も池田さんの句も
とても好きだ。
そのことを正木さんに言ったら
喜ばれた。
2人は仲がいいのだそうだ。


……と、
そんなことを思い出しながら
しばらく
ぼんやりと蛍を眺めていた。
ふと見ると
ノリくんの手に蛍がとまっている。
つかまえたのかと聞いたら
「違うよー!
 手に飛んできたんだよー!」と
必死に否定した。
そうかそうか、
それは良かった。

そのうち
ノリくんの周りにわらわらと人が集まって
「あらー」とか「まぁー」とか
言い始めたので、
ノリくんは
その場から動けなくなってしまった。
その様子を
ちょっと離れたところから
「今ちょっと人気者だね」などと
みんなで笑って見ていた。

蛍を見たあと
外でビールを飲み、
ノリくん一家と別れて帰ってきた。
ランディさんが
「泊まっていけばいいじゃない」
というので
お言葉に甘えてしまった。
なんか
まっすぐ家に戻るのが
なんだかもったいなかったんだよなー。

行ってよかった。
そんなつもりじゃなかったけれど
気持ちが暖かくなって帰ってきた感じ。

ニートについて


ランディさんが
「ニート」について書いていた。
http://blog.ameba.jp/randy/archives/001048.html

この言葉は
なんとなく知っていたのだが、
改めて調べてみた。
ニートを検索すると
小杉礼子さんによる
4つの分類が出てくる。

Ⅰ ヤンキー型  
反社会的で享楽的。
「今が楽しければいい」というタイプ

Ⅱ ひきこもり型
社会との関係を築けず、
こもってしまうタイプ

Ⅲ 立ちすくみ型
就職を前に考え込んでしまい、
行き詰ってしまうタイプ

Ⅳ つまずき型
いったんは就職したものの早々に辞め、
自信を喪失したタイプ


Ⅰはともかく
ⅡとⅢとⅣは
基本の部分が似ている気がする。
自信を無くす段階の違いというか。


ちょっと思うことがあった。


以前、
アナウンサー志望の学生向けに
ネットの掲示板で
アドバイスをしていた。
私なりにアドバイスをするのだが、
学生の反応を見ていると
年齢や経験という部分ではない
ズレのようなものを感じることがあった。

一番の違いは
情報が多すぎることであった。
これは
掲示板を読んでいるだけでも
わかることではあったが、
どの局には
どこの大学の誰が内定した、とか
○○写真館の写真は内定が出やすい、とか
書いていったらきりが無いほど
たくさんの情報が飛び交っていた。

しかし、
ほとんどの情報は
以前のことであり、
他人のことであり、
結局は
これから就職活動をする人には
ほとんど関係の無いことだ。
にもかかわらず、
雑多の情報によって
頭でっかちになってしまう。

この「情報過多」は
2つの弊害を生む。
根拠の無い自信過剰と
根拠の無い自信喪失だ。

例えば、
去年某キー局に入ったAさんが
○△大学出身で
大学時代は体育会□□部で活躍しつつ
××アナウンス学校に通っていたとする。

Aさんの内定は、
そのこともひっくるめた
Aさんの人生すべてによって
得られたものだ。
大学名やアナウンス学校なんていうのは
Aさんの本質じゃないし
外側の部分でしかない。

だが、
他の人からは
その外側が一番見えやすいので
その情報を得て
手っ取り早く
そこを追いかけることになる。
追いかけていると
似たような仲間に出会い、
そこで情報交換をしたり
先輩の話を聞いたりして、
段々と
内定したAさんに近づいている気になる。

しかし、
Aさんに近づいたからといって
今年内定が出るわけじゃない。
ちょっと考えればわかるのだが、
特にアナウンサーなんていう職業の場合は
去年採った人と同じタイプは
採用しないものだ。
つまり、
近づいているつもりで
遠ざかることだってあるわけだ。

もちろん
有名大学に入るのも
アナウンス学校に入るのも
悪いことじゃないのだが、
いくら外側をまねてみても
自分の本質は変わらない。
本質というのは
今までの人生経験とか
性格とか性質だし、
もっと本質的な部分では
顔とか体とか声とか、
とにかく
自分にしか無いものだ。

そこがわかっていないまま
外側だけ追いかけて、
追いかけたなりに成果があがると
ちょっと自信がついてくる。
これが
「根拠の無い自信過剰」だ。

一方、
有名大学ではない、というだけで
「無理だよなー」と
あきらめてしまうのが
「根拠の無い自信喪失」ということになる。

この自信喪失型にも
いくつかある。
最初からあきらめてしまう人は
さておき、
それでもアナウンサーを目指して
必死に努力をする人がいる。
大学は真似ができないので
アナウンス学校に入ったりして
自分を必死に磨いたり。

自分を磨くのは
悪いことじゃない。
やったことが無いことをやると
全て経験として蓄積されて
いつかどこかで役に立つかもしれない。
でも、
外側ばかり磨いてしまう人が多い。
いくら外側を磨いても
大事なのは自分の中味だということを
忘れてしまうのだ。

今の学生は
履歴書にあたる
「エントリーシート」というものを
書かなければならないが、
自信喪失タイプの人は
エントリーシート上に
マスコミ受けしそうな別人格を作ってしまう。
そのままの自分に自信が無いので
大きな、面白い自分を
演出してしまうのだ。

学生のエントリーシートを
何十枚も見たが、
目の前にいる本人と
エントリーシートから受ける印象が
合致する、という人は
本当に少なかった。
「どこかで読んだことのある
 誰かの話っぽい話」が
とても多いのだ。
これは
自信過剰タイプにも
自信喪失タイプにも言える。

この「根拠の無い自信」は、
あっても無くても
あとで
就職をあきらめること、
つまりニートに
つながりかねない。


メールのやりとりをしていた
地方在住のある学生と
初めて会ったときのことだ。
メールの文面から
とても真面目で誠実な人だろうと
想像していたら、
実際は
それに優しさを加えたような
人柄であった。
そんな彼のエントリーシートを見て
ビックリした。
そこには
いかにもマスコミ受けしそうな
おちゃらけたキャラクターがいた。

私は思わず
「あなたは、こんな人じゃないよねぇ?」と
言ってしまった。
彼は絶句し、
その後、私が他の学生と話している時に
悔しくて泣いていたそうだ。

その後彼は
アナウンサー受験を断念し、
ある会社の営業職の内定を得た。
誰もが知っている会社で
本人も納得しているようだったので
安心したのだが、
入社後地方の営業所に配属された彼は
思うような成績が挙げられないことを
気にやむようになり、
うつ状態になって休職し
実家に戻ってしまった。

この彼のような状態は
分類でいけば
Ⅳのつまづき型ニート、になるのであろう。

とはいっても、
私から見ると
彼は人あたりがいいし
世渡りが下手とか
人付き合いが苦手なタイプではない。

アナウンサーという目標は
彼の持っているものからすると
そんなに離れてはいないと思ったが、
彼は早々に見切りをつけた。
そのことについて
相談は受けてはいないが、
地方の大学であるということなど
彼なりに状況を考えたからだと思う。

内定を得て
入社を決めた会社は、
彼なりに納得して入った会社だ。
しかし
慣れない地方の営業所で
モノを売る、というのは
なかなかに大変なことで、
最初からいい成績なんて挙げられない。
会社だって
新入社員に
そこまでは期待していないのだ。
もちろん
「期待していない」と
直接言うことは無いだろうが、
新入社員が
最初はうまく売れないことなど
会社としては織り込み済みということ。

ところが、
彼にしろ他の学生にしろ、
最初からちゃんとやろうとする。
もちろん
できるわけがない。
そのことについて
周囲も「頑張れよ」としか言わないが
本人としては
アナウンサーをあきらめて入った会社だし
もっとやれるつもりだったから
余計にちゃんとやろうとする。
そして
どんどん自信を失っていくのだ。

アナウンサーをあきらめた時点で
失った自信を、
入社の時点で取り戻したのに
また失って、
働く自信すら失ってしまう。
気持ちはわからなくもない。


でも、思うのだ。
アナウンサーになれなかったことで
失う自信なんか無いし、
会社に入った時点で
持つべき自信なんか無いではないか。

学生にしろ新社会人にしろ
最初から
下手な自信なんか持たなきゃいいのだ。
大きな会社に入った人は特に。

「大企業に入社した自分」は、
「学生の自分」と大差が無い。
所属が変わっただけで
社会人としては何も経験していない。
何万人の中の何人に選ばれようと、
何も経験が無いんだから
自信なんかあったらおかしい。

経験が無いのだから、
成果や評価を気にする前に
目の前の仕事を覚え
自分のものにして、
ひとつひとつの経験を「もらう」つもりで
働けばいい。
その繰り返しで
実力がついていくし、
それは実際の力だから
結果的に自信につながっていく。
自信は
経験の後からついてくるものだ。


……「生き甲斐」についても
書こうと思ったのだが
ずいぶん長くなったので
とりあえずきょうはこの辺で。

喉が痛い


喉が痛い。

のどち○この周辺が
真っ赤になっていて、
一部は
口内炎のような
白い潰瘍になっている。
きのう医者に行って
漢方の薬をもらったのだけれど
症状がひどくなってしまった。
以前にも経験があるんだけど
こうなると
なかなか治らない。

ここまで腫れると
さすがに熱も出るのだが
仕事は休めない。
幸いに声は出るので
仕事そのものに支障は無いが、
なにせ
つばを飲み込むだけで
ものすごく痛い。
今回のロケが
食べ物のロケじゃなくて
本当に良かった。
試食3連続、なんていう内容だったら
泣きながらやる羽目に
なっただろう。

きょうのお昼も
スタッフが気を遣ってくれて
やわらかいものがありそうだと
そば屋に入ってくれた。
さて、何を食べたものかと
メニューを見たら、
冷たいそばのところに
「いそとろそば」とあった。

なんかやわらかそうだなと
頼んでみたら、
そばの上に
たっぷりのとろろと
その上にめかぶがかかっている。
なるほど「いそとろ」か~。

つゆをかけて
おそるおそる食べたら
これが当たりであった。
つるつると食べられて
痛くない。

というわけで
帰りにスーパーで
シマダヤの流水麺を買い
(茹でる気力が無かったので)
水でほぐした麺の上に
昨日買った
納豆とめかぶを混ぜたものと
めんつゆにつけておいた
マグロを載せて
上からめんつゆをかけて
食べた。
やはりトロトロで食べやすい。

今朝は
レトルトのおかゆを
冷たいまま食べたので
それよりはいい。
しばらくこれだな。

苦しいときでも
何か一つ
前向きになれるものを見つけて
創意工夫をこらす。
これが
生活の知恵というもので
ございます。

なんじゃそりゃ。
そして明日もロケ。
うーん。

くいしんぼう

050613


今朝のはなまるで
昨日買ったナスを
2本は炒め物、
3本はマリネにして
5本使い切った、と言ったが
ホント。

昨日から
喉がちょっと腫れていたのだが、
今朝オンエアをやったら
ひどくなった。
しゃべらなきゃいいんだけど
そうもいかないしなぁ。

モノを飲み込むと痛いので
食事の約束をキャンセルした。
きょうの晩御飯は
マグロめかぶ納豆と
ナスのマリネ。
冷やすとさっぱりいただける。

一人暮らしだと
量の多いものはなかなか買えない。
丸ごとのキャベツとか。
ナスも
小分けのものしか
買ったことが無かったのだが、
本数が少ない分
どうしても割高になるのが
もったいないと思っていた。
でも
これからは使いきれるな。

一人暮らしだと
なかなか食べづらいものは
他にもある。
最たるものが焼肉だ。
一人で焼肉屋に行く人も
いるとは思うが
私はまず行かない。
食べきれないし。

もともと
そんなに肉を食べる方でもないので
日頃困ることはないのだが、
こないだ
焼肉を食べる機会があった。
川内倫子ちゃんの
行きつけの店に行ったのだ。

待ち合わせ場所には
ちょっと早めに着いたのだが、
そこには
みかちゃんがいた。
なんでいるんだろう、と思ったら
「なんでいるんだろうって
 思ってるでしょう」と
言われてしまった。
なんでも、
その焼肉屋に行く機会があったのに
結局自分だけ行けず、
行った人から
とてもおいしかったと言われ
夢に出るほど
行きたかったそうなのだ。

私の友達の中でも
みかちゃんは
くいしんぼう、という言葉が
似合う人だ。
漢字の食いしん坊じゃなくて
ひらがなのくいしんぼう。
冨田靖子はさびしんぼう。

その
くいしんぼうのみかちゃんが
そこまで期待しているのなら、
それはきっと
ものすごくおいしいのであろう。
大体にして、
一緒に行った倫ちゃんもみずえさんも
みんなおいしいものが大好きだ。
世の中には
様々な道楽があるが、
ひとつ選ぶとしたら
絶対食い道楽だなーという人達。
これは楽しみだ。

果たして、
出てきた肉は
期待を裏切らなかった。
というか
こんなにおいしいなんて!と
逆に裏切られた感じであった。

新鮮なレバ刺しとハツを
感激しながら食べたあと、
厚さ1センチはある松阪牛が
網の上に載った。
炭火に炙られて
香ばしい煙が立ち昇っている。

ふと
斜め向かいに座っている
みかちゃんを見たら、
煙の向こうのみかちゃんは
閉じた唇の左側から
舌を出し、
ゆっくりと右側にすべらせた。
ペロリ。

こんなにわかりやすい
舌なめずりを見たのは
生まれて初めてであった。

私だけが大笑いし、
みかちゃんは
「あー、今
 見られたと思ったんだー」と
恥ずかしそうに言った。
ことの次第を
実演つきで説明したら、
みずえさんが
「えー!
 見たかったー!」と
悔しがった。

今後、私の中で
「舌なめずり」という行動の
スタンダードな形は
あのみかちゃんになるだろう。
待望感がみなぎっていて
完璧な舌なめずりであった。

もちろん
肉も素晴らしくおいしかった。
今まで食べてきた焼肉とは
ちょっと次元が違うというか、
肉本来の味を
ひたすら味わうような焼肉であった。

一緒に焼酎を飲んだのだが
倫ちゃんが
水割りのような量のロックを
作るので、
肉のおいしさと相まって
ものすごく酔っぱらった。

今となっては
おいしかったことと
あの舌なめずりしか覚えてない。
でも
覚えているだけいいや。
忘れるには惜しい。

みかちゃんは女の子なので、
後でやってきた
夫のたんちゃんにも
実演付きで説明したら
ずいぶん恥ずかしそうだった。
しかし、
くいしんぼうの名に恥じぬ
素晴らしい動きであった。
今後も折に触れて褒めてあげよう。

そんでもって
またどこかでやってくんないかなー。
もう一回見たいなー。

年齢のわからない私

050612


明日のはなまるで紹介する
ナスとひき肉の味噌炒め。
家で試作してみたら
おいしくできた。
これ簡単でいいなー。

土曜日、
花組芝居「ゴクネコ」を観に行った。
http://www.hanagumi.ne.jp/tugi.html

お天気の木原さんは
もともと花組の役者さんだったので、
花組の公演があると
声をかけてくれる。
今回は
堤ノンさま、駒村さん、伊藤なおちゃん、
町さんの
ズームインチームをはじめ
ずいぶんたくさんの人がいた。

花組のお芝居を観ると
「楽しんで帰っていただく」ということを
いつも考えるのだけれど、
今回は
大衆演劇のスター
竜小太郎さんが客演していたので
いろんなところに
いろんなサービスがあって
たっぷり楽しませてもらった。

終了後
近くの居酒屋で飲んだ。
化粧を落とした竜さんは
気さくなお兄ちゃんという感じだったが
周囲への気配りや目配りが細かくて
いろんな意味で
芸歴長いんだなーと感心してしまった。

何人かの役者さんに
年齢を言ったら
「全然見えない」と驚かれたのだが、
それをいうなら
加納さんだろう。
色白だし肌つるつるだし
もう全然わかんない。
と言ったら
誰かが
「加納さんはオバケだから」と
ぼそっと言ったので
笑ってしまった。

加納さんがオバケということは
私はプチオバケかもしれない。
って
そんなに年齢わかんないかなー。
自分としては
ずいぶん衰えを感じているんだけど。
飲んだら忘れるとか
お腹周りがたるんでくるとか。

せめて
お肌の手入れぐらい
した方がいいのだろうか。
そういう特集なら
はなまるで何度も放送しているのに、
自分のことじゃないものだから
全然覚えていない。

最近は
コンビニにも男性化粧品があるし、
何か買ってこようかな。
でもなー、
朝髪型を整えるのが面倒で
ずっと短くしているくらいだから、
肌の手入れなんて
やらないに決まってるんだよなー。

じゃあいいか別に。
黙ってても年とるし。

はなまるレク


月曜日のはなまるマーケットの
オープニングで、
はなまるレクの話が出ていた。

はなまるには
年に一度
出演者やスタッフが
旅行に行く
「はなまるレク」がある。
いってみれば慰安旅行だ。

会社で慰安旅行をするのは
不思議ではないが、
番組で慰安旅行をするのは
かなり珍しい。

金曜のオンエアを終えてから
バスで宿に向かい、
夜は大宴会。
スタッフが出し物をやって盛り上がる。
カラオケでは
薬丸さんが
シブガキ隊メドレーを歌うのが恒例だ。
そして翌日は
ゴルフ組やテニス組、
その他のレクリエーション組に分かれて
楽しむ。

いいなぁ。

はなまるを担当して
4年目なのだが、
私はレクに一度も行ったことが無い。
1年目は
土曜にこども放送局があってダメ。
2年目と3年目は
金曜の夜に
「暮らしQ&A」があったので
ダメ。
今年は
金曜の夜に予定があり
土曜はかつしかFMだったので
やっぱりダメであった。

というわけで
レクについて書いたことは
みんな人から聞いたことだ。
くやしい。

このごろは
慰安旅行を廃止する会社が
多いらしいけれど、
会社を辞めてしまうと
ああいう団体旅行をする機会が無いので
ちょっと行ってみたい気もする。
浴衣で飲むと
人間のだらしなさが倍増されて
面白い。

まぁ
そのだらしなさが
セクハラに出ちゃったりすることも
多々あるだろうから、
特に女性社員の皆さんにとっては
慰安旅行なんて
やっぱりイヤなんだろうな。
浴衣でお酌を強制、なんて
とんでもないしな。

セクハラ禁止の慰安旅行、
行く機会は無いものか。
友達を複数誘ってみようかな。
それじゃ
ただの旅行だけど。

飲んでばっかり


酔っぱらっているときは
書かないことにしているので、
毎日酔っぱらっていると
全然書けない。

先週の木曜は、
鹿児島で
南日本放送の
陶山さん、田上さん、
そして山縣さんと飲んでいた。

陶山さんと山縣さんが
キャスターをしている
「陶山賢治の時の風」は
とってもまっとうな報道番組だ。
こないだ
放送人による放送人の賞、
「第4回放送人グランプリ」で
番組スタッフが特別賞を贈られた。
放送の仕事をしている人達が
よく頑張っているよねぇ、と
認めてくれたようなものだ。

山縣さんは
元南日本放送のアナウンサーで、
一度退職した後
福岡で私と一緒に仕事をし、
今また鹿児島で働いているのだが、
現報道部長の田上さんは
山縣さんと同期だそうだ。
だから
「たのぴょん」とか
「けんちゃん」とか
「ぴょん様」とか
山縣さんが昔のまま
適当に呼んでいるのが
初対面の私からすると
ものすごくおかしい。

番組の上映の相談だから
わざわざ鹿児島に行かなくても
いいのだけれど、
こういうことは
直接会うのが
一番良くて一番早いから
そうした。
たまたま仕事も無かったし。

田上部長は
「そんなことで
 わざわざ来てくれるの?」と思って
わざわざ
夜会う機会を作って下さったそうだ。
飲みながら
私と山縣さんが
以前どんな仕事をしていたか、を
話していたら、
しばらくして田上さんが
「あなた達の関係がわかった。
 それは戦友だな」
とつぶやいた。

言われてみればそうかもしれない。
そして
それをわかってくれる
田上さんも陶山さんも
ものすごくまっとうだ。
「鹿児島に来ない?」と
誘われたが、
東京にやることが無ければ
本当に行くかもしれない。
志がある人、
まっとうな人と仕事をするのが
いちばんいい。

金曜の夜は
藪本さんの出版打ち上げ。
呼んでもらうほどのことは
特別していないのだが、
呼んでもらったので行ってみた。

「女子アナ失格」という
刺激的な名前の本ではあるが、
やぶが伝えようとしていることは
とても大事なことだ。
もっとスマートに、
あるいは
もっと要領良くやれる人は
いるだろう。
でも、
やぶだからあの本になったんだなーと
新潮社の皆さんや
出版のきっかけを作った
テレビ朝日の田中さんと話しながら
改めて思った。

やぶが
「こころみ学園」のスパークリングワインを
差し入れてくれたのだが
これがおいしかった。
もちろん料理も。
おいしいというのは大事だな。
とても暖かい会になったもんなー。

帰りにやぶの家に寄って
DORAのCDを借りて帰る。
なんで借りたかというと
次の日のかつしかFMに
出てもらうことになっていたからだ。

ラジオのいいところは
(テレビでもできなくはないけど)
気軽に電話で出演してもらえることだ。
そういや
ランディさんには
お会いする前に
かつしかFMに出てもらったんだった。

土曜日。
やぶには
女子アナ時代の話も
してもらったが、
ハンセン病の話もちゃんとした。
終わった話ではないし
他人事でもない、ということは
伝えられたかな。

葛飾区の人しか
聞けないんだから
それで何がどうなんだと言われると
困るのだが、
かつしかFMの私の番組は、
100%私がやりたいことをやっている。
内容に関して
局からは何も言われない。
だから
バカ番組だが
たまにはこういうこともする。

やりたいことができる場所があるって
その場所の大小を問わず
精神衛生上いい。
もちろん、
はなまるでも
やりたいことはやっているが、
関わる人と
見ている人の数が多くなるほど
やりたいことをやれる度合いは
100%から離れていく。

言葉を飲み込まなくていい場所が
一つあるだけでも
気持ちが違うというのが、
ここ3年
かつしかで番組をやっていて
わかったことだ。

DORAの歌については
やぶ本人が
「歌はひどかったわね~」と
言っていたが、
かけて聴いてみたら
ほんとに下手だった。
そりゃ1枚で終わるよなー。
アハハ。

かつしかFMのあと
前日山王丸さんに誘われた会へ。
さんちゃんが
かつて担当していた番組の
プロデューサーの家に
木原さんや町さんが集まるというので
声をかけてもらったのだが、
そのプロデューサーの方は
全然面識が無い。
いいのかなーと思ったが
あの人達が集まるんだから
いい会に違いないと思って
行ってみた。

さんちゃんや町さんと
やぶの本の話をしつつ、
やぶのような人は
女性アナウンサーの中でも
かなり珍しいんだと
改めて思った。

こないだやぶが
テレ朝の「スーパーモーニング」に
出演したのだが
(なんでテレ朝かなーと
 思ったのだが
 田中さんが売り込んでくれたそうだ)
スタジオにいた
女性アナの反応が
なんとなく
突き放した感じだと思った。

別に
手放しで褒める必要は無いけれど、
あの本を読んで
一番印象に残るのは
ハンセン病という
感染症としては
ちっとも怖くない病気の人を
国が法律のもとに
延々と隔離し、
命さえも奪ってきたことへの
憤りと無念さだと思う。

「女子アナ失格」という本だから
女子アナの話が出ても
仕方が無いのだけれど、
キャスターの赤江さんは
少なくとも
本を読んだようだった。
だったら、
おそらくは本を読んでいない
コメンテーターの話題が
つまらない女子アナ談義にずれた時に、
本の意図の方向に
ちょっと修正してやればいいのにと
思った。
本を読んだ人間からすると
言い方は悪いが
ものすごく軽く見えてしまった。

でも、
あとで思ったのだ。
赤江さんは
テレビ朝日の番組に出てはいるが
実際には
大阪の朝日放送の局アナだ。
そして
リポーターの女性は
元北海道テレビのアナだったそうだ。
つまり、
2人とも
キー局の女子アナではない。

私自身が
ローカル局のアナウンサーだったから
わかるのだけれど、
彼女たちからやぶを見て
「あー、わかるわかる」という部分は
たぶんほとんど無いであろう。
それほどに
キー局とそれ以外の局は
仕事の質が違う。

赤江さんも
リポーターの女性も、
様々な経験を経て
今は2児の母となり、
こうして本を出したやぶのことを
やぶと同じ気持ちでは
きっと伝えられない。
悪気があったんじゃなく
たぶんそういうことなんだと思う。

じゃあ
キー局のアナならわかるか、というと
そうでもない気がする。
同じ日本テレビのアナウンサーでも
やぶと、同期の笛吹では違うし、
後輩のさんちゃんとも町さんとも
古市さっちゃんとも違う。

辞めていない人には
辞めた人の気持ちはわからないから、
今でも局にいる
先輩や後輩から見たら
やぶの生き方は
やりたいことをやって
ぱっと去っていったように
思えるのかもしれない。

やぶは
決して立ち回りがうまくないし
生き方も不器用なのだけれど、
結果的に
やってみたいことは
結構やれていたりする。
やったことのない人からしたら
「やれただけいいじゃん」
ということになるが、
やった人はやった人で
うまくやれたかどうか、という
やった人だけが直面する問題に
悩んだりするのだ。

本当に、
人生は人それぞれだ。
誰と比べようと
何を恨もうと、
人生という列車は
自分だけの列車なので
簡単に乗り換えるわけにはいかない。

このことについては
また最近
しみじみと考えたのだが、
ずいぶん長くなったので
きょうはこの辺で。

新社屋見学


福岡放送の新社屋を見学した。

自分が以前勤めていた会社だが、
中にいる人も半分以上わからないし
建物がなにもかも新しくて、
懐かしい人にたくさん会ったのに
なんだか落ち着かなかった。

簡単に言えば
私がかつていた場所が
ひとつ完全に無くなってしまった。

でも
寂しくはないけど。

夜は
同期の舘さんと
もう一人の先輩が
ごはんをおごってくれた。
舘さんは
明日の早朝の番組を担当しているので
早めに帰ろうと思ったのだが
「今ちゃん、カラオケ行くわよ」と言って
カラオケに付き合ってくれた。

付き合ってくれたというのは
本当なのだが、
歩きながら
「カラオケでーす」と
声をかけてきたお兄さんに
「機種は?」と尋ね、
好みの機種じゃなかったので
「うーん、いいです」と
断っていた。

アンタ
明日早起きのくせに
機種を選ぶって、と大笑いしたが
それでこそ元カラオケ隊だ。

私と舘さんは
昔いろんな曲をハモったのだが、
10年ぶりぐらいに
いろいろ歌ってみたら
歌えたり歌えなかったりして
面白かった。
覚えている曲って
歌いどころのある曲ばっかり。
アハハ。

さすがに
12時前には解散したが、
トイレに行きたくなって
帰る途中にあったマンガ喫茶に入り、
せっかくなので
更新しているところ。

ほんとマンガ喫茶って便利。
大人なのになー。

行ってきます


これから
福岡と鹿児島に行ってきます。

仕事じゃなくて
旧交を暖める旅というか。
元いた会社の
新社屋を見学したり、
九州新幹線に乗ってみたり
(実は乗り物好き)
鹿児島で
山縣さんに会ったり。

山縣さんといえば。

山縣さんの作ったドキュメンタリーは
地球環境映像祭で
最優秀賞を獲得したが、
それがきっかけで
放送番組国際交流センター(JAMCO)の
国際版作成番組に選ばれたそうだ。

どういうことなのか
JAMCOのサイトを見てみた。

当放送番組国際交流センター(JAMCO)では、
日本国内で放映されたテレビ番組のうち、
諸外国と日本との相互理解の促進に役立ち、
現地社会の発展に寄与することが
期待できるような高質の番組を、
総務省と独立行政法人国際交流基金からの
財政的支援を受けて、
英語、スペイン語、中国語への語版改編を行い
国際版を作成し、
JAMCOビデオライブラリーに所蔵しています。


というわけで、
このライブラリーに選ばれるというのは
大変なことらしい。

ちょうど、
韓国のテレビ局から
放送したいとの依頼があり
英語版が無いかと問い合わせがあったところで、
山縣さんによると
「奇跡が起こった」
というぐらいのことだそうだ。

世界中で
番組が観られるようになるのに
国内で観られないのは
本当に残念。

ということで
上映会の相談をしに
鹿児島に行くのだ。
いろいろ楽しみ。

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