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2006年4月

またしても

 きょうは天気が良かったので畝作り、の前に寿司を食べようということになり、母と二人で繁華街へ。

 ちょっと早く着いたので時間をつぶそうとしたら、母の腕時計が止まっていた。じゃあちょうどいいから電池を換えよう、ということになり時計店へ行った。
 今週はナレーションとか打ち合わせばかりで画面に出る仕事が無かったので、なんとなくあごのヒゲを伸ばしていた。それにメガネをかけてぼーっと歩きつつ時計店に入ったら、お店の人に「いつも拝見しています」と言われたので私も母も驚いた。あんまり青森で声をかけられることは無いし、母に至っては息子が声をかけられるのを見たのは初めてではないだろうか。

 たまたま入った時計店は高級宝石店でもあり、その店員さんはいろいろと話しかけてくれたのだが、こちらは宝石や時計を買う気などまったく無かったのでそそくさと出てきてしまった。
 母が「財布が欲しい」というのでカバン屋さんに入った。あれこれと見たが気に入ったものがなく、無いねーと出ようとしたら他のお客さんに「テレビに出てらっしゃいますよね、いつも見てます」と言われてまた驚いた。いや、驚くことはないのだが、青森でこんなに声をかけられたのは初めてだ。

 寿司屋に入って寿司を食べていたら、中の板前さんに「今泉さんですよね?」と声をかけられた。板前さんまで! と思ったら「小学校の同級生なんです、クラスは違いますけど」と言われてまたまた驚いた。一緒に遊んだこともあるそうなのだが残念ながら思い出せなかった。何組かと尋ねたら4組だと言われたが、聞いておいて自分が何組だったかすっかり忘れていて「2組でしたよ」と教えてもらう始末。
 その隣の板前さんにも「テレビのリポーターさんでしょ?」と言われ、小学校が同じだという話をすると「あれ、出身は弘前じゃなかったんですか?」と言われた。

 そういえば宝石店の人にも「ご出身は弘前でしたよね?」と言われたのだったが、思い当たることがあった。去年のはなまるの「りんご」の回で、私は弘前のりんご農家を取材し、津軽弁でリポートをしたのだが、青森の皆さんはそのことを覚えていて、私が弘前出身だと思ったのであろう。というか、青森の人の中で、私が青森出身だというのが認知されたということだろうか。

 同じようにテレビに出ていても、地元出身だとわかると認知度は上がると思う。はなまるアナの中で、福岡で一番有名なのはやっぱりノンさまだろう。他の人よりも、福岡出身の人の方が親しみがあるし注目もする。だから、青森の人が、津軽弁でリポートする私を見て「あらこの人青森の人なの?」と思ったら、そこから覚えてもらえるということだ。

 「悪いことはできないよねー」と母と言いつつ、寿司を食べたあと市場で買い物をして、電車の時間まで間があったのでまたパチンコに行ってしまった。きのうやった「冬のソナタ」をもう一回やってみて、あのバカバカしさをもう一度味わうことにした。東京に帰ったらまず行かないし。
 2つ空いているところを探して並んで座ったのだが、2千円入れたところでいきなりミニョンが交通事故に遭い、確率変動に入ってしまった。それからなんと10回以上大当りが来てしまい、席から離れられなくなってしまった。足元には箱がどんどん積まれていく。こんなの初めてだ。

 母はちっとも出なくて台を替えたりしていたが、時々私の台にやってきては「それまだ出るから」と言って去っていった。午後は家に帰って畝作りをするはずだったのに帰れない。というか、これでは私の帰省の目的が「ぱちんこ冬のソナタ」になってしまうではないか。

 店に入ったのが12時半で、せいぜい1時間だと思っていたのに終わったら4時を過ぎていた。そしてなんと、2千円は7万8千円になった。ひゃっほう。母が負けた分もきょうの寿司代も全部元を取った。これで一生分のパチンコ運を使い果たした気がする。でも満足だ。

 お金持ちになったのでタクシーで帰り、慌てて畝を作った。

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 永田農法の畝は、30センチほど盛り上げて水はけを良くするのが特徴だ。まぁ、家の裏の、畑とも呼べない場所だけれど、今まで母が適当に作ってもそれなりにできていたらしいので楽しみだ。

 というわけで帰省の目的達成。充実感があるがこの充実感の8割は「ぱちんこ冬のソナタ」によるものという気がする。大当りのたびにあの主題歌が流れたので、今も頭の中をあのメロディーが回っている。とほほ。

ぱちんこ冬のソナタ

 畝作りをしようと思ったら雨だったので、とりあえず近くのホームセンターに園芸用品を買いに行った。

 昨日DVDを見ながら、母が去年、ゴーヤとかトマトとかツルムラサキを植えて、それなりに獲れたという話を聞いた。それで今年も同じようなものを植えようと思ったのだが、今年は気温が低くてまだ植えられないという。それでとりあえず、クワとかホーとか液体肥料とかを買った。
 そのホームセンターには実家に帰るたびに行っているのだが、園芸用品のコーナーを見たのは初めてだった。充実していてビックリ。

 買い物には行ったものの早く済んでしまい、やることがないのでパチンコに行った。CMでずっと気になっていた「ぱちんこ冬のソナタ」というのはいったいどんなものなのか見てみたかったのだ。

 私が知っているパチンコ台は、数字が3つ揃ったら大当たり、というところが共通だ。プラス、例えば大工の源さんであればカンナとかが入っていたりする(その他の細かいことは全然わからない)。
 冬のソナタの場合、主な出演者にそれぞれ数字が割り振られているが、そのほかに「冬」「ソ」「ナ」「タ」という文字もある。だから「タ」「ナ」「タ」と揃ってしまったりしてかなりバカバカしい。

 そしてリーチがかかるたびに思い出のシーンが出てくる。ユジンが空港にミニョンを探しに行くシーンとか。これがいちいち長い。そして揃うかどうかのところで、画面の数字がドクンドクンと動悸を始め、揃う場合は揃うと同時に画面にどーんとヨン様がアップになって、あのおなじみのメロディーが流れて「大当り」の文字が出る。そして大当り中は、第一話からのあらすじが画面に出るのだ。

 最初の大当りはミニョンが降ってくる雪を見上げるシーンで、次はチュンサンとユジンが雪だるまを作って初めてのキスをするシーン。キスと同時に大当りだ。あまりにバカバカしくて画像を撮ってしまった。

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 撮った一瞬が無駄にエロっぽいな。

 次の大当りはミニョンがユジンをかばって車にはねられるシーンで、ミニョンが緊急入院したので確率変動に入った。これまたバカバカしい。
 ちなみに「冬」「ソ」「ナ」と揃うと、ミニョンとサンヒョクがそれぞれ真ん中のユジンに「ユジン」と呼びかける映像が出てくるのだが、ただそれだけ。なんだいったい。

 結構当ってしまったのも面白かったが、しかしまぁよくこんなパチンコ台を考えたものだ。あのドラマが好きな人なら確かにツボかもしれない。

 帰りに買い物をして、母が犬の散歩に出かけている間に肉じゃがを作った。料理をしている私を見て、母が「あんたがこんなに料理好きになるなんて」とつぶやいていたが、それもこれも「はなまるマーケット」と「暮らしQ&A」のおかげだ。

 しかし、私はいったい何をしに帰ってきたんだか。ちなみにこれを読んでいる青森の友人の皆さん。今回は親孝行帰省につき皆さんとは飲まずに東京に戻ります。正月に毎晩飲み歩いて親に心配されたもので。

畝を作ろう

 さて、青森にやってきた。

 きのうはナレーション撮りの仕事があって、順調に終わって帰り際にふと手帳を見たら、きょうと明日は仕事が無かった。私の仕事はいつ仕事が入るかわからないから、結果的に前の日までに仕事が入らなかったら休みということになる。

 ふと、永田農法のDVDを母親に送ろうと思っていたことを思い出し、電話をかけてみた。母は家の裏でちょこちょこ野菜を作っているらしいのだが(正月帰ったときは雪が積もっていて見えなかった)あそこで永田農法をやってもらえばいいんじゃないかと思ったのだ。
 母によると、雪が無くなったので土を起こしたところだという。畝作りにちょうどいい。せっかくだから一緒にやろうと思って、急遽帰ることにしたのだ。それを思いついたのが17時前で、そこから予約を取って19時50分発の飛行機に乗った。我ながら思いついたあとの行動は早い。

 家に着いたのは21時30分を過ぎていたが、なにもいらないと言っておいたのに寿司があった。母が思いつく私の好物は寿司で、それは確かに当っているんだけど。

 寿司を食べつつ一緒にDVDを観た。私が思っていた以上に母は野菜を作っていたらしく、いろいろ口を挟むので驚いた。でも永田農法は全然違うものなので、DVDはとても役に立った。口で説明するよりずっと早い。

 自分がナレーションをしているDVDを一緒に観ながら酒を飲んだ。母の飲み込みは早く、すっかりやる気になったようであった。でも、そうなると思っていた。私が永田農法を勧めたのは、単にナレーションをやったからではない。明らかにラクだから勧めたのだが、実際にやっている人ほどこのラクさがわかる。
 そして、年老いていく親と共通の趣味が持てるとしたら、親が野菜を作ってくれるのが一番いいと思った。私はしょっちゅうは帰れないけれど、進捗状況を聞くことで会話ができる。

 というわけで、畝を作る気まんまんで起きたのだが、あいにくきょうは雨。あれれー。とりあえずホームセンターでクワ買ってこよう。

小須田康人さん

 今クールのドラマで私が一番楽しみにしているのは「トップキャスター」でも「プリマダム」でもなく、昼ドラ「偽りの花園」だ。「真珠婦人」「牡丹と薔薇」の中島丈博さんの脚本なので、あり得ない内容になるのは目に見えている。そしてすでにいろいろあり得ない状態になっている。

 先週の金曜の夜、シアタートップスに「ペテカン」の芝居を観に行った。エレベーターに乗ったら、扉が閉まる直前に俳優の小須田康人さんが乗ってきた。

 小須田さんは「偽りの花園」で、プロレタリア作家の石母田役を演じていたが、私にとっての小須田さんは、若い頃夢中で見ていた劇団第三舞台の役者さんだ。「あー小須田さんだー」と思いつつ、小須田さんとペテカンのつながりはよくわからないまま一緒に劇場に入った。まぁそれだけのことであった。

 全部の劇団がそうなのかはわからないけれど、私が今まで知り合った劇団の人は毎晩飲みに行く。これは来てくれた知人や関係者へのサービスという意味もあるのだろうし、とりあえず飲みてー、というのもあるのかもしれない。ペテカンの役者さんはみんな私より年下だが、気持ちのいい人ばかりなので必ず飲みに行く。

 ということで、ペテカンの本田くんの後について居酒屋に行ったのだが、結構たくさんの人がいたのに、小須田さん以外知っている人がいなかった。といっても小須田さんとは面識が無いので、小須田さんも知らない人なんだけど。

 居酒屋に着いて、知っている人は知っている人同士で席に座るのだが、小須田さんも私と同じような状況だったらしく、結果的に私と小須田さんが同じテーブルに座ることになった。これは何か話しかけなければ、と思ったのだが、ちょうど前の日、出張で見られなかった3日分の「偽りの花園」をまとめて見ていたので、つい「特高につかまるところまで観ました」と一般視聴者のように声をかけてしまった。

 小須田さんは「あー、あのまま獄中死するんで出番終わりなんですよー」と笑って言った。小須田さんとペテカンは事務所が同じで、新年会で会ったときに「来てくださいね」と言われたので観にいらしたということであった。

 ペテカンを観に行って、小須田さんとお話ができるとは思わなかった。私が第三舞台の芝居を観ていたのは18歳の頃だから、今からほぼ20年前。でも小須田さんは昔から変わらない感じ。というか、当時いくつだったのかと話しながら考えたら、当時の小須田さんは23~4歳だった。そうか、そんなに若かったんだ。でも当時から、今の小須田さんの雰囲気はちゃんとあった。やっぱり第三舞台って非凡な劇団だったんだな。

川がある暮らし

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 先日、テレビ東京で放送される東京都議会の番組のロケで等々力に行った。等々力といえば等々力渓谷だ。といっても行ったことが無かったのでロケの帰りに立ち寄ってみた。

 等々力渓谷というのは、都内に残る数少ない渓谷。といっても周辺は普通の住宅街だ。駅員のいないこじんまりとした駅を出て、商店街ともいえないような道をちょっと歩き、橋の横にある階段を下りると突然渓谷が現れる。面白い。

 途中で上に橋がかかり、その橋の上は環状八号線。大型トラックがビュンビュンと走っているのだが、橋の下は別世界だ。いいなここ。

 ほんのちょっとの渓谷を公園として整備しているからこの光景が守られているわけだが、そういえば三島にも、市や企業が守っている源兵衛川という素敵な川があった。ここも住宅街の中を流れているのだが、川に石が敷いてあって歩けるようになっている。川岸には木が生い茂り、鳥のさえずりが響いていた。夏には蛍が舞うそうだ。

 私が育った青森の家の近くにも川があった。堤防がある大きな川だったが、川沿いにサイクリングコースがあって、上っていくとただの川になった。結構流れの速い川で、私はそこでおぼれかけ、ズック(おお懐かしい言葉!)を片方流されたことがある。服が濡れて寒くて、たまたま授業で使った虫眼鏡を使い、枯れ木に光を集中させて火をおこし、焚き火をした。授業を実践してるなー。危ないけど。

 東京の川は流れていない。いや、川だから流れてはいるのだけれど、私の頭の中の川とは違う、よどんだ流れの川が多い。澄んだ流れの川がそばにあるだけで、自分の気持ちがずいぶん晴れやかになるんじゃないだろうか。今まで意識したことは無かったが、私はきっと川が好きだ。

 そんな気持ちで等々力渓谷を歩いていたら、おばさんに「あら、そうよね?」と声をかけられた。何がそうなのかと思って「はい?」と振り返ったら「芸能人よね?」と言われた。

 この問いかけの微妙な感じがおわかりいただけるだろうか。声をかけてもらった理由はわからなくはないのだが、私の名前も仕事もわからないぐらいの認識で、それでも見たことがあるからとりあえず芸能人というカテゴリーに入れてみたものの、それは明らかに間違っているのだ。

 私はテレビに出てはいるが、自分の名前を広めようと思って仕事をしていないので、熱心に見てくださっている方以外は、私の顔はご存知でも名前まではご存知無い。それで全く問題は無いのだが、この「芸能人よね?」という質問は初めてだったのでものすごく戸惑った。

 結局私は「いえいえ、芸能人じゃありませんよ」とペコペコ頭を下げながらその場を逃げるように去った。なんでこんなにペコペコしてるんだか自分でもわからなかったが、とにかくどう答えたらいいのかわからなかったのだ。

 もし私が芸能人だったら、人に声をかけられることにもうちょっと腹が座るのだろうかと考えてみたが、芸能人にはみんなそんなにやすやすと声をかけないのではないか。芸人さんはまた別だろうけど、とりあえずアナウンサーって芸能人よりも近い感じだというのはわかる。

 芸能人も芸人もアナウンサーもテレビに出てはいるけれど、基本的には声をかけてくれた人とは見ず知らずの他人だ。テレビに出るという仕事を選んだ時点で、見ず知らずの他人に声をかけられることにどこかで覚悟を持つということがあるんじゃないかな。とはいえ、声をかけられるだけいいじゃないかと、声をかけられない若いアナウンサーは思っているかもしれない。これは人それぞれだと思う。

 ところで、この都議会の番組をやったことで、私は東京にあるテレビ局全ての番組をやったことになる。日テレ、フジ、TBS、テレ朝、NHK、MX、テレ東の順であった。出たくたってなかなか出られないのだから、なかなか感慨深いものがある。この感慨は私にしかわからないと思うけど。


三島と由比に行ってきた

 「YAJIKITA ON THE ROAD」のロケで三島と由比へ。

 番組タイトルにもあるように、弥次さん喜多さんよろしく東海道を旅するというのが、この番組での私の役目だ。旅モノのロケなら数え切れないほどやっているが、ラジオで旅モノというのは初めてだし、そもそもFMで旅番組というのが珍しいと思う。

 前回が小田原と箱根、今回が三島と由比、とやってきて、やるたびに「ああ、そうか」と発見がある。今までやった仕事が役に立ってはいるけれど、慣れないことも多々あったりして。

 ただ、一般の方に話を聞くときに、相手があまり緊張しないというのはラジオのいいところだと思う。皆さんそれなりに緊張なさっているのだが、話しているうちに段々と普段の会話に近くなっていく。もちろん、いつもそうなるようにと考えて会話をするのだが、テレビの場合は目の前にカメラや照明があるので、なかなか普段のような会話にはならないものだ。

 三島も由比も初めてだったが、どちらもいい街だった。三嶋大社のそばの「おにぎりカフェ丸平」さんは雰囲気がよくておにぎりもおいしかったし、「本町うなよし」さんの特上うな丼はものすごいボリュームであった。全部食べられなくて食べてもらったが、それでも晩御飯が食べられないほどであった。
 三島は水の町で、あちこちに富士山の伏流水が湧き、川が流れている。うなぎは、さばく前にそのおいしい水を2日間飲ませてくさみを抜くのだそうで、確かに肝も身もまったくくさみが無かった。三島は人口が10万人ちょっとなのに、うなぎの消費量はとても多いそうだが、あんなにおいしいんだったらそりゃみんな食べるだろうな。

 面白かったのは、由比で聞いた桜えびの話。桜えび漁が始まったのは明治27年と比較的最近のこと。それまでは、時々小さなえびがかかるものの、量が少ないので気にも留められていなかったのだとか。
 ある日、いつものように漁に出かけた漁師さんが、うっかり浮きを忘れてしまい、仕方なく網を引き上げないままで港に帰ってきたところ、大量の桜えびがかかっていたのだとか。

 桜えびは、昼間は水深200m以下の深海にいて、夜になると2~30mのところまで上がってくる。そこに、2隻の船の間に張った網を入れて、船の間隔を狭めながらすくい上げて獲るのだそうだ。

 由比港漁協の組合長さんが「あんなに小さい体なのに、毎日200mも浮いたり沈んだりしてんのも不思議だし、普通深海魚ってのは陸に揚げると水圧が無くなるから舌や目玉が飛び出るのにそれも無いし、大体にして何食って生きてんのかいまだによくわかんないんだよねぇ」と言っていたのだが、桜えびがそんなに謎だらけの生き物だったなんて知らなかった。ちなみにまとまって生息するのは世界でも駿河湾だけだ。

 そんなわけで未だに生息量もはっきりしないのだが、桜えびを守るために漁期を春と秋に限定したり、漁に出る船の数を制限しているそうだ。今まで何も考えずに食べていたが、いろんな努力と、なによりうっかり浮きを忘れた漁師さんに感謝せねばなるまい。ちなみに漁師さんの名前は望月平七さんと渡辺忠兵衛さん。うっかり浮きを忘れたことで名を残すとは思いもよらなかったであろう。

 「料理茶屋玉鉾」さんで生の桜えびをいただいたが、本当に甘くておいしかった。あれを食べにまた行きたいぐらい。

昔の仲間

 テレビ朝日の「朝いち!やじうま」という番組が3月いっぱいで終わり、出演していたアナウンサーもそれぞれ新しい番組や仕事をすることになった。小松くんはニューヨーク支局へ、佐分さんは産休に入り、龍円さんはアナウンス部と兼務で週2日社会部で記者として働くことになった。
 一方で、先に番組を卒業していた野村さんは「スーパーモーニング」のキャスターとして、また朝番組に戻ってきた。

 小松やっちゃんがニューヨークに行く前に一度集まりましょう、ということになったのだが、残念ながらそのやっちゃんが急遽泊まり勤務になってしまい、私と野村さん、龍円さん、佐分さんの4人でごはんを食べた。

 私たちは以前「朝いち!やじうま」の前身であった「N天トップ」と、その前の「ラジ朝アットモーニング」という番組を一緒にやっていた。最初に会ったとき、野村さんが入社3年目、龍円さんが2年目、佐分さんは研修を終えたばかりの新人だったが、ほんとうにみんな性格が良くて、話が合って、一緒に番組をやっていて楽しかった。今までいくつも番組をやってきたけれど、チームワークという意味ではこの時期が一番だった。

 月日がたち、みんなずいぶんたくましくなった。アナウンサーとしても、一人の女性としても。野村さんも佐分さんも結婚したが、佐分さんが一番先に母親になるだなんて、お父さん驚くわ嬉しいわで泣けてくるよ、という心境だ。

 早朝の番組をやるというのは、いろんなものをさらけ出すことになる。起き抜けのぼーっとしたすっぴんの顔とか。でも起きるだけで大変なのはお互いさまなのでなんとも思わない。
 とはいえ、佐分さんは新人の頃、ちゃんと家で軽くメイクをしてきていた。私や野村さんは「偉いねー」と言っていたのだが、ある日佐分さんは寝坊してしまい(これも誰でも経験することだ)慌ててやってきて、すっぴんの顔で「すみませんんん…」と言いながらへなへなと控え室に入ってきたときには笑ったものだ。そしてそれ以来、佐分さんがメイクをしてくることは一度も無かった、というのを思い出して大笑いした。

 龍円さんは、新人時代から6年半も早朝番組を担当してきた。早起きをしなくなって、いろんなことができるようになって、体調も良くなったと元気に語っていた。ただ、朝番組の頃は、起きて着替えて迎えの車に乗り、会社でメイクをしていたが、今は社会部に行くので、起きてメイクをしてスーツに着替えてラッシュの電車に乗る、というのがとても大変なのだそうだ。
 もちろん世の中の大多数の働く女性がこれをやっているわけだが、ラッシュの電車に乗らなくていい代わりに毎朝2時半に会社に行ってね、と言われたら誰もうらやましくないだろう。どっちがラクなわけでもなくどっちも大変なことだ。

 考えてみたらこの4人で会うのは初めてで、それがまた不思議な感じで、何を話しても楽しくて懐かしくて、あっという間に時間が過ぎた。でも別れるときは寂しくなかった。めったに会わないんだけど、いつかまた会うし、いつ会ってもこんな感じで話せるな、というのがお互いわかっているからだと思う。幸せなことだ。

体重維持

 56.5kgから50kgに減量した私だが、バレエの発表会が終わってひと月が過ぎた今の体重は51kg。もっと増えるかと思ったらそうでもなかった。

 バレエに関しては、発表会が終わった時点で燃え尽きてしまい、以後レッスンには行っていない。なのでバレエのおかげでリバウンドしないのではない。単純に、あんまり食べられなくなった。
 きょうロケのあと、スタッフとトンカツ屋でお昼を食べた。私はトンカツが嫌いではないが、ロースにしろヒレにしろ、途中で飽きてしまうことが多い(すごくおいしいお店は別だけど)。それで、ひれカツが1枚とエビフライが1本とチーズメンチカツが1つ、というセットを頼んだ。

 発表会のためにダイエットを始めて以来、トンカツは食べる気にならず(というか食べてはいけないような気がして)ほとんど口にしていなかった。久々のトンカツなので食べる気はあったのだが、2つに切ってあったメンチカツの半分が食べられなくて、技術スタッフの女の子に食べてもらった。ごはんも半分しか食べられなかった。

 そういや昨日のロケは、時間が無くて昼食はウェンディーズのハンバーガーだったのだが、サラダを食べたらハンバーガーは半分しか食べられなかった。

 トンカツにしろハンバーガーにしろ、摂取したカロリーを考えると、小さな私の体を動かすにはおそらく十分だ。たぶん、このぐらいの量が適量なのだろう。

 このことがわかったというのが、発表会をやってみて一番大きかったことだ。バレエと全然関係無いけど。

 バレエといえば、日テレのドラマ「プリマダム」を見てみた。黒木瞳さんがバレエをやるのが「モスラのバレエ」なら、私達のバレエはなんだろうと思ってしまった。まぁドラマだからね。

携帯から

 ロケの待ち時間に更新。携帯で長い文章を書くと疲れるのだけれど、携帯で小説を書く人もいるそうだから慣れの問題なのかな。

 きのうは江上料理学院でロケ。江上佳奈美先生はサバサバしていて会話に擬音が多くて面白い。

 この感じ、堀江ひろ子先生に似てるなぁと思ったら、お二人は「いい女の会」の会員なのだそうだ。

 最初に堀江先生からその話を聞いたときには「何の会!?」と驚いたのだが、よく聞いてみたら「亥年の女の会」のことであった。
 料理を仕事にしている亥年の女性が集まって食事をする会なのだが、メンバーがすごい。岸朝子さん、堀江泰子さんひろ子さん親子、江上栄子さん佳奈美さん親子、山本麗子さん、高城順子さん、河合真理さん…そうそうたる顔触れだ。

 亥年のシェフの店で食事をしているそうで、どんな会だか覗いてみたいが残念ながら資格がない。ただメンバーからするとかなり賑やかな会であることは間違いない。というかこれは亥年ならではの特徴なのだろうか。
 この中で面識があるのは堀江泰子さん、ひろ子さん、江上佳奈美さん、高城さんなのだが、賑やかと言われたら「そうだろうなぁ」という方ばかり。そして皆さん大好きだ。ハートが温かくてウソが無くて面白いんだもの。

 同業者で同じ干支の会をアナウンサーでやったら、ただの同期会になるような。それはそれで面白いけど。

まだ花見

 桜は散ってしまったが、土曜は花見であった。鈴木さんからの誘いメールには「私が花だ!」とあったので、いざとなりゃ鈴木さんを見ながら酒を飲めばいいのか。

 ところが仕事が長引いてしまい、夕方に合流するつもりが夜になってしまった。鈴木さんちに移動して飲んでるんだろうなーと思って電話をしてみたらやっぱりそうだった。鈴木さん、木原さん、山王丸さんと電話を代わってもらったが、みんな要領を得ない会話であった。まぁ昼間っから飲んでるんだもんな。

 とりあえず出かけることにして家の近所のスーパーに行ったのだが、何を買っていったらいいのかさっぱりわからない(それを電話で聞いたのだけど)。とりあえず鈴木さんはイチゴが好きなのでイチゴを買い、売り場をうろうろしていたらゴーヤが視界に入った。春になったばかりだけど売ってるんだねー。でも高い。1本400円。小さめだし。

 でも急にゴーヤチャンプルーが食べたくなったので買った。スパムと木綿豆腐も買った。もうみんなお腹いっぱいかもしれないが、私が食べればいいのだ。あと、鈴木さんちはワインがたくさんあるから、モッツァレラチーズとフルーツトマトとバジルを買った。あの家なら塩とコショウとエクストラバージンオイルはあるだろう。

 鈴木さんの家に着いたのは9時を過ぎていたが、まだたくさんの人がいた。風間トオルさんまでいらしたのは驚いたが、ご挨拶もそこそこに私は台所に入り、猛然とゴーヤチャンプルーを作った。
 作っている途中で木原さんが息子さんと一緒に帰り、さんちゃん一家も帰ってしまったが、私はゴーヤチャンプルーを食べた。私が食べているので風間さんも手をつけてくれて、おいしいといっておかわりをしていたので良かった。町さんはトマトを食べて「甘いこのトマト」と驚いていたが、近所のスーパーにあった永田農法じゃない高糖度トマトだった。永田農法トマトだったらもっと甘いんだけど。

 合流が遅かったので、あまり酔っぱらわずだらだらっと飲んで帰ってきた。結局花見はしなかったけど、外に出たら寒かったから正解かもしれない。

 今回、ゴーヤチャンプルーについては私の中で作り方が確定した。結構久しぶりに作ったのに自信を持って作れた。もともと難しい料理じゃないけど、私なりに毎回作り方が変わっていって、手際も良くなって、何から準備して何をどういうタイミングで入れるか、みたいなことがほぼ決着した感じ。
 そういや正月に実家に帰ったときに、以前私がゴーヤチャンプルーを作ったら、それ以降しょっちゅうゴーヤチャンプルーが出るようになったと母のダンナが言っていたので笑ったっけ。新しい料理を覚えると作ってみたくなるのであろう。ただ、あの時作ったやつにはナンプラーを入れていなかった。それはそれでおいしいんだけど、うちの母はナンプラー味のチャンプルーは食べられるだろうか。

浅田真央、15歳


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浅田真央、15歳  宇都宮直子  文藝春秋

 もし、荒川静香がトリノで金メダルをとっていなかったら。

 イナバウアーはこれほど流行らなかっただろうし、金芽米も売れなかっただろう。そして、スポーツ紙や週刊誌には「何故浅田真央を五輪に出さなかったのか」という記事が載っていたことだろう。

 真央ちゃんはトリノに出なくて良かったと思っている。もともと出る資格があって、出るために練習をしてきたのなら話は別だが、ルールの是非はともかく、大人の思惑でルールを曲げて出るようなことにならなくて本当に良かった。

 この本のことはいろいろな番組で紹介されている。読んでみて思ったのは、私が想像していた真央ちゃんよりも、本当の真央ちゃんは繊細であり、大胆なのだということ。そして、やっぱりトリノに行かなくてよかったな、とも。

 世界ジュニアで、真央ちゃんは韓国のヨナ・キムに敗れた。キム選手は、この1年ものすごく練習したのがはっきりとわかる演技だった。真央ちゃんだってたくさん練習をしているが、キム選手は学校にも行かず専用リンクで練習しているそうだから、相当な練習量だったのだろう。

 キム選手の演技は、現時点でほぼ完成形に近い。もともと大人っぽい雰囲気を持っていて、今年はそれが表現になっていた。今後この表現力はさらにうまくなると思うが、演技の雰囲気が大きく変わることは無いような気がする。

 15歳の真央ちゃんの演技は、何の背伸びも無い、ほんとうの15歳の真央ちゃんの演技だった。16歳の真央ちゃんの演技がどんなものになるのかはわからないし、18歳の真央ちゃんの演技なんて想像もつかない。でも、15歳のときよりも成長していることだけははっきりしている。真央ちゃんはもっともっとすごい選手になるのだ。


週末の花見

 きょうもまだ花見をやってる人がいた。まぁ花なんて、みんな最初のうちしか見てないけど。

 先週の土曜は葛飾FMの日で、区役所の横の通りの桜が満開だったので、久しぶりにスタジオの外に出て中継をやった。花見をしている人のところを回って話を聞きつつ、いろいろ食べさせてもらった。缶ビールをくれた人もいたりして。もちろん飲みました。せっかくだし。

 日曜は、花が見える部屋に集まってお花見をしようということになっていた。時間的に何か作っていく余裕が無かったので、デパートでお弁当を買っていこうかな、と考えたとき、脳裏にとあるお店が浮かんだ。まだ食べたことはないが、何かの機会に一度そこの弁当を食べてみたいと思っていた。

 新宿伊勢丹の地下を歩くたびに気になっていたその店の名は「吉兆」。ホームページを見たところ、銀座の吉兆本店は「東京本店の御利用会員様のご紹介、叉は、ダイナースクラブ『料亭プラン』のご利用のみ」なのだそうだ。行きたくても行けないってことか。行かないけど。

 デパ地下のお弁当なら誰でも食べられるが予約が必要だ。4日前までに、店頭で直接注文する。今回はオードブルを頼んでみた。

 当日。上品に包まれた箱が「吉兆」と書かれた上品な紙袋に入って出てきた。その場で開けて見てみたかったが我慢した。うっかりひっくり返したりしないよう、電車の中でも人の少ないところを選んで慎重に運び、集合場所へ。

 かつてお弁当にこれほどの期待をしたことがあっただろうか、というくらいの期待とともに蓋を開けた。上品な料理が上品に整然と並んでいた。当たり前だが鶏のから揚げとかフライドポテトなんて絶対に入ってない。

 何から食べたらいいかわからないぐらいにいろいろあったのだが、とりあえず煮物から食べた。もちろんお弁当だから、汁が出ないように作ってあるし冷ましてあるけれど、どれも上品な味であった。醤油などはついていなかったが、そういうものをかけずともいただけるようにだしが効いている。
 揚げ物が好きな食べ盛りの人には物足りないだろうが、集まったメンバーがわりとそういう料理が好きだったので大丈夫だった。

 もし残ったら捨てるのはもったいないと思い、あらかじめ100円ショップで小さな弁当容器を買っておいて、残ったものを分けた。用意がいいと感心されたが、本当は取り皿を用意すべきであった。どう食べるかより先に残ったらもったいないと考えてしまう、自分の貧乏性っぷりもどうかと思う。幸い別の人が持ってきてくれたので大丈夫だったのだけれど。

 全部買ったものだとつまらないな、と思ったので、ひとつだけ用意したものがある。といっても昆布だし。前の日から昆布を水に漬けておいただけ。
 温かい昆布だしに、桜の花の塩漬けを入れて、花が開いたところでいただく。だしには塩を入れていないが、花びらについた塩でちょうどいい加減のお吸い物になるのだ。

 ちょっとした思いつきだったのだが好評であった。これ、吉兆の弁当を頼んでいなかったら思いつかなかったかもなー。

 他にあなごの寿司とか巻き寿司もあったので、おなかいっぱいになって帰ってきた。寒い思いをしつつ夜にやる花見もそれはそれでいいのだけれど、落ち着いて食べる花見もいいな。まぁ吉兆の弁当は当分買わないと思うけど。

岡江さんのNG

 「ハプニング大賞」の岡江さんで大笑い。なんて面白いんだろう。

 お仕事をご一緒している私から見て、NGが「あの岡江さんがこんなことを!」っていうんじゃなく、まったくもっていつもの岡江さんだというのがすごい。岡江さんと四六時中一緒にいるわけじゃないので、私の知らない岡江さんの一面が(陰気な岡江さんとか、恥ずかしがりやの岡江さんとか)ひょっとしたらあるのかもしれないが、私の知っている岡江さんは本当にいつもあんな感じで面白い。

 先日のオンエアのとき、海保アナが料理に関するクイズを間違えたので「大丈夫です、まだ嫁入り前ですからね」と言ったのだが、天野さんが「とっくに嫁にいってる歳だしねぇ」と突っ込んだ。海保さんはすぐ「自分もじゃないですか!」と反論したのだが、そこで岡江さんが「そうだよねー、結婚しちゃえば?」と言った。CM中だったので「そんな簡単な」と大笑いしたのだが、この会話が放送されていないのはもったいないといえばもったいない。
 私に関しての発言だと「今泉さん白いねー、ファックスみたい」というすごいのがある。VTRのナレーションは、はなまるアナがスタジオで生で読んでいるのだが、出演者の皆さんはそんなことにはお構いなく、楽しいフリートークを横で展開するので、おかしくて読めなくなりそうになることもしばしば。

 NGといえば海保ちゃんのウォールクラッシュもあり得ない面白さだった。いったい何のための助走だったのかというような飛び方であった。「東京フレンドパーク」のオンエアは3日だというから見てみよう。

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