週末の花見
きょうもまだ花見をやってる人がいた。まぁ花なんて、みんな最初のうちしか見てないけど。
先週の土曜は葛飾FMの日で、区役所の横の通りの桜が満開だったので、久しぶりにスタジオの外に出て中継をやった。花見をしている人のところを回って話を聞きつつ、いろいろ食べさせてもらった。缶ビールをくれた人もいたりして。もちろん飲みました。せっかくだし。
日曜は、花が見える部屋に集まってお花見をしようということになっていた。時間的に何か作っていく余裕が無かったので、デパートでお弁当を買っていこうかな、と考えたとき、脳裏にとあるお店が浮かんだ。まだ食べたことはないが、何かの機会に一度そこの弁当を食べてみたいと思っていた。
新宿伊勢丹の地下を歩くたびに気になっていたその店の名は「吉兆」。ホームページを見たところ、銀座の吉兆本店は「東京本店の御利用会員様のご紹介、叉は、ダイナースクラブ『料亭プラン』のご利用のみ」なのだそうだ。行きたくても行けないってことか。行かないけど。
デパ地下のお弁当なら誰でも食べられるが予約が必要だ。4日前までに、店頭で直接注文する。今回はオードブルを頼んでみた。
当日。上品に包まれた箱が「吉兆」と書かれた上品な紙袋に入って出てきた。その場で開けて見てみたかったが我慢した。うっかりひっくり返したりしないよう、電車の中でも人の少ないところを選んで慎重に運び、集合場所へ。
かつてお弁当にこれほどの期待をしたことがあっただろうか、というくらいの期待とともに蓋を開けた。上品な料理が上品に整然と並んでいた。当たり前だが鶏のから揚げとかフライドポテトなんて絶対に入ってない。
何から食べたらいいかわからないぐらいにいろいろあったのだが、とりあえず煮物から食べた。もちろんお弁当だから、汁が出ないように作ってあるし冷ましてあるけれど、どれも上品な味であった。醤油などはついていなかったが、そういうものをかけずともいただけるようにだしが効いている。
揚げ物が好きな食べ盛りの人には物足りないだろうが、集まったメンバーがわりとそういう料理が好きだったので大丈夫だった。
もし残ったら捨てるのはもったいないと思い、あらかじめ100円ショップで小さな弁当容器を買っておいて、残ったものを分けた。用意がいいと感心されたが、本当は取り皿を用意すべきであった。どう食べるかより先に残ったらもったいないと考えてしまう、自分の貧乏性っぷりもどうかと思う。幸い別の人が持ってきてくれたので大丈夫だったのだけれど。
全部買ったものだとつまらないな、と思ったので、ひとつだけ用意したものがある。といっても昆布だし。前の日から昆布を水に漬けておいただけ。
温かい昆布だしに、桜の花の塩漬けを入れて、花が開いたところでいただく。だしには塩を入れていないが、花びらについた塩でちょうどいい加減のお吸い物になるのだ。
ちょっとした思いつきだったのだが好評であった。これ、吉兆の弁当を頼んでいなかったら思いつかなかったかもなー。
他にあなごの寿司とか巻き寿司もあったので、おなかいっぱいになって帰ってきた。寒い思いをしつつ夜にやる花見もそれはそれでいいのだけれど、落ち着いて食べる花見もいいな。まぁ吉兆の弁当は当分買わないと思うけど。
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