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2006年10月

目覚ましを買い換えた

 グランプリシリーズの最初の試合だけで3つも日記を書いていたら、書くほうも読むほうも疲れてしまうな。織田信成くんにも思うところは多々あったけれど、まだ試合はあるから書かなくてもいいや。

 さて、私は普段、目覚ましを3つ使っている。最初につくのがテレビ、そのあとが大きなベル音が鳴る目覚まし時計、3つ目が携帯のアラームだ。

 子供の頃から宵っ張りの朝寝坊であった。小学校から遅刻の常習犯だったし、高校の時には朝のホームルームにほとんど間に合わなかったので、同級生からは「重役出勤」と言われていた。1年のときは教室が1階で駐輪場に近かったので、玄関に回るのが面倒で窓から教室に入って怒られたこともある。

 要は、夜が遅いのは平気だが朝が早いのは苦手なのだ。それなのに、アナウンサーになってみたら、自分の仕事の半分以上が朝の番組だ。なんでだか知らないが。
 どんな仕事でも遅刻はいけないけれど、朝の番組でアナウンサーが寝坊をすると、代わりがいないので大変なことになる。だから、いつも必死に起きている。早起きは相変わらず苦手だが、仕事だから頑張って起きているわけだ。

 そんなに頑張って起きるなら、大きなベル音は最初、もしくは最後がいいんじゃないかと思う人もあるだろう。私の気持ちとしては、最初のテレビでなんとなく意識が起きて、ベルでほとんど起きて、起きられたらそのまま起きることもある。それでも起きられなかったときに、携帯が通常電話がかかってきたときと同じメロディーで鳴ると、電話かも、と思って起きる。自分の性格を考えた上で順番を考えて、今のところこの順序になっている。

 目覚まし時計は、上のスヌーズボタンを押すと一旦止まって数分後に鳴るので、毎朝時計を叩きまくっているわけだが、今朝とうとう壊れた。叩いたはずみにベッドの下に転げ落ちたのだが、起きて時計を拾ったら動かなくなっていた。
 明日はなまるのオンエアなので、時計が無いと困ると思い、仕事の帰りに近所の時計屋さんで新しいのを買った。

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 左が壊れた時計。よく見ると秒針が外れて落ちている。処分するにあたってよく見たら、あちこち傷だらけであった。毎朝叩いてるんだもんな。ごめんね。

 新しい時計は電波時計だ。デジタルの電波時計は持っているのだけれど、アナログのは初めて。電池を入れてリセットしてしばらくすると、針がにゅーっと勝手に動き出す。面白いなーと思って見ていたら、全然違う時間で動き出した。あれ?と思ってもう一回やってみたが同じであった。

 説明書を見たら、OA機器や金属の近くでは正しく電波を受信できないのだそうだ。確かに、パソコンの前に置いてやっていた。改めて窓のそばに置いて受信してみたら、正しい時間になった。家の時計が日本標準時。このままオンエアができそうだ。

 私の仕事は、秒単位で正確に動いている時計に囲まれていることが多い。生放送の仕事が多いから余計にそうだ。朝の番組をやっていたときには「時刻は7時19分30秒を過ぎたところです」なんて言っていたっけ。

 テレビ局に就職して驚いたことの一つが、スタジオにある時計の全てが、秒単位まで正確なことだった。福岡にいた頃、スポットニュースのときには時間を出してくれる人がいなかったから、原稿を読みながら赤い秒針を見て、読む速さをコントロールしていた。スタジオの時計だけは絶対に正確だったから、それを見ることを覚えれば間違いは無いのであった。

 今は家の時計までが秒単位で正確な時代になってしまったんだな。そういえば、私は普段、電車の乗り換えの検索サイトをよく使うが、あれも電車が正確に運行されることが大前提になっているから成り立つことだ。
 毎日当たり前に使っていたけど、乗り換え検索サイトなんてものがあるのは日本だけなのではないだろうか。電車が分単位で時間通りにやってくる国って日本以外に無いし。

安藤美姫ちゃんに思うこと

 去年の全日本選手権。3位以内に入れず、表彰式に参加しないことがわかっていた安藤選手は、代々木第一競技場入り口のグッズ売り場を、同じ名古屋の曽根選手とウロウロしていた。
 こんなところを普通に歩いていたら大変なことになるんじゃないかと思っていたら、案の定あっという間に観客が彼女を取り囲んだ。その後どうなったかは知らない。

 あの時、美姫ちゃんは五輪を完全にあきらめていた。本人に聞いたわけではないが、全身から「シーズンが終わった」という感じが漂っていた。なんでそんなことを覚えているかというと、その空気がとても残念だったからだ。

 五輪の選手選考については、いろいろな意見があったが、私は3人目は美姫ちゃんでいいんじゃないかと思っていた。うまくいくかもしれないしうまくいかないかもしれない。でも、この才能がここで終わってしまうのはもったいないと思ったし、本人がもう一度スケートをやる気になるとしたら、五輪に出るのが一番いいという気がしていた。

 美姫ちゃんが「しーちゃん」と呼んで慕っていた荒川選手が金メダルを獲得した。祝福にやってきた美姫ちゃんと荒川さんが抱き合っているシーンを覚えている人も多いだろう。そしてその後ろで、私も荒川さんを祝福したいと待っているカナダのミラ・リャンの姿も。

 五輪が終わったあと、美姫ちゃんは荒川さんに、バンクーバーまで続けると言ったそうだ。そしてコーチを変え、練習環境を変えた。美姫ちゃんが強化選手から外れたことを大きく報じたスポーツ紙があったが、荒川選手の引退にともなってまた指定されているし、大体にして彼女はトヨタに就職したのだ。お金に関しては何の問題も無い。

 マスコミも連盟も信じられなくなった美姫ちゃんが、一番最初にスケートを教わった門奈コーチの元に戻ったのはわかる気がする。ただ、門奈コーチにとっては大変な決断だったのではないかと想像した。子供の頃の美姫ちゃんじゃない、世界レベルの選手なのだから。
 スケートアメリカを見て、モロゾフコーチがついていたから、なるほどと思った。日本では門奈コーチにジャンプを見てもらい、振り付けやレベル、試合に向けての調整をモロゾフコーチが見るというのはベストの選択だと思う。

 荒川さんがしっかりとレベルを取れるよう、3秒数えるために「ワンアイスクリーム、ツーアイスクリーム」と教えたのは有名な話だが、モロゾフコーチは現在のルールへの理解が高いし、アイスダンスの選手なので複雑なステップを組み立てられる。ショートのストレートラインステップの入りで見せた美姫ちゃんの表情にはゾクっとした。ステップの手前で「さぁ見て!」という顔をする日本人選手がいただろうか。

 荒川さんは、いろいろな経験を踏まえて自分の演技を見つけるということを、五輪でやっと叶えることができた。美姫ちゃんは十代でそれに気づいたわけだから、これからもっともっと上手になると思う。楽しみ。


浅田姉妹に思うこと

 浅田姉妹は今シーズンから練習拠点をアメリカに移した。コーチはラファエル・アルトゥニアン氏。

 真央ちゃんだけじゃなく、姉の舞ちゃんも芸能活動を休止してアメリカに移った。これは2人の方が安心だから、というのが一番の理由だと思うのだが、これによって舞ちゃんは今までで一番本気で練習をすることになったのではないだろうか。手足は長いのになんだか滑りがこじんまりしている、というのが舞ちゃんの印象だったのだが、SPを見たらあの手足の長さがちゃんと活かされていて、これでジャンプがコンスタントに跳べるようになったらとてもいいと思った。

 舞ちゃんはビールマンスピンを入れていたが、足が長すぎて足をつかむのが大変というか、スピンの形が崩れていた。アップライトのスピンでも支持足が曲がってたし回転不足になっていた。長すぎるってのも困るものなんだな。

 真央ちゃんは、以前は雰囲気で踊っていたけれど、体の使い方が大きくなった。トリプルアクセルを失敗してしまったが、直前の練習ではコンスタントに跳んでいたから、気持ちの問題だろう。ジャンプに入る前にブラケットというターンを入れているのだが、入れなくてもいいんじゃないかな。他に誰も跳んでないジャンプなんだし、集中して跳んだ方がいいような。

 荒川静香さんも指摘していたが、レベルの取りこぼしが多い。レイバックスピンがショート、フリーともにレベル1だし、スパイラルシークエンスもショートがレベル3でフリーがレベル2。
 浅田姉妹の公式サイトの舞ちゃんのコメントに「スパイラルでは3秒保持ができなかった為、レベル2になってしまいました」とあるので、コーチからは指示があるのだと思う。ということは、真央ちゃん自身のルールに対する意識の問題か。
 今のルールのいいところは、どこが採点されたか、されなかったがちゃんとわかるところだから、真央ちゃんも次の試合までには修正してくると思う。

 来年3月の東京の世界選手権。持っているものを普通に出せば、金メダルに一番近いのは真央ちゃんだろうが、その「普通に出す」ということを、シニア一年目の今年学ぶのだろう。だから、別に今シーズン優勝しなくてもいいと思っている。いや、もちろん優勝してくれたらそれは素晴らしいけれど、グランプリファイナル2連覇とか、シニア1年目での世界一とか、そういうのはどうでもいいやってことで。


スケートアメリカ

 その時は残念なことのようでも、後で考えると結果的に良かったね、ということがあるけれど、ことフィギュアスケートについては、そういうことが続いている気がする。

 去年のグランプリシリーズで、荒川静香さんは2試合とも浅田真央ちゃんと一緒で、浅田旋風のおかげでファイナルに残ることはできなかった。でも、無心に滑る真央ちゃんを見て、荒川さんは今の自分が守りに入っていることに気づいたし、ファイナルに残らなかったおかげでプログラムを作り直す時間ができた。

 真央ちゃんがもし五輪に特例で出ていたら、ひょっとしたらメダルを取ったかもしれない。でも出なかった。結果的に荒川さんは金メダルを取ることができて、五輪に浅田真央が出ていれば、という話は全く出なかった。その後の荒川さんの活躍ぶりはご承知の通りだ。

 そして、先シーズンずっと不本意な演技が続いていた安藤美姫ちゃんは、本来持っている能力をちゃんと発揮できるようになった。もし五輪に出ていなかったら、そのままスケートをやめていたかもしれない。そして今、やめなくてよかったと本人が一番感じているだろう。

 真央ちゃんが五輪に出なかったことや、コーチを変えたことが今後どうなるのかわからない。でもまぁ、学ぶべき先輩が何人もいるのだから大丈夫だろう。もっともわかりやすい例では安藤美姫ちゃんだ。ジャンプを見てくれる門奈先生と、プログラムを見てくれるモロゾフという2人のコーチを自分で選んだが、自分で選んだ、というのは先シーズン荒川さんがやったこと。コーチ選びは自分で探っていかなければならないということを、荒川さんが教えてくれたわけだ。

 個別の選手について感想を書くと長くなるので分けることにして、テレビ放映の話。

 フィギュアスケートのグランプリシリーズはこれまでNHKが中継してきた。録画中継でBSのみの放送であった。現地放送局の映像に日本で実況と解説を入れていたので臨場感は無かったが、ひたすら選手の演技を放送してくれていたのでそれはそれで良かった。

 今シーズンはスケート放送バブルのような状態になっている。先日TBSで放送された「第1回日米対抗」と題した試合は、実はアメリカで毎年行われている「キャンベル国際」という試合であった。キャンベルというのはアメリカのスープの会社。
 シーズン初めなので、買っても負けても別にいい、というレベルの試合なのだが、これが地上波で、しかも夜9時から放送されるなんて思ってもみなかった。視聴率はどのぐらいかなーと思って、局に行ったときに視聴率表を見たら、確か15%台だったので驚いた。

 そして今年のグランプリシリーズは、NHK杯を除いて(当たり前だ)テレビ朝日が中継権を取った。地上波での放送になったがペアとアイスダンスは見られなくなった(BS朝日で放送)。いいんだか悪いんだか難しいところだけど。


船橋に行った

 打ち合わせとリハーサルが順調に終わったので、船橋東武に行ってみた。

 催事の期間中はずっと仕事や用事が入っていて、行けるかどうかわからなかったので、日の出製麺所の三好さんには「行けないかもしれない」と伝えてあった。なのでいきなり行ってビックリさせようと思い、連絡しないで行った。

 「第15回 にっぽんの味」と題した催事。どれもこれもおいしそう。まず日の出のブースを覗いたら三好さんがいなかったので、とりあえず他の店をぐるっと見ていたら、とてもおいしそうなごま油があった。何種類か置いてあったのだが、一番高い「金ごま油」について、お店の人が「このごま油は生で使ってください、炒め物はもったいないです」とさかんに言っている。試しに置いてあったパンにつけて食べてみたら、とても香りが良かったので買うことにした。

 ひとビン1500円だから高いのだが、ごま油は大好きなので思い切って買った。友達の分と合わせて2本を買い、財布を開けたら4千円しか入ってなかった。あぶないあぶない。

 ごま油を買ってから一旦外に出て、銀行でお金を下ろし、また戻ろうとしたら三好さんから電話がかかってきた。売り子のおばさんが私に気づいて、さっき来ていたと教えてくれたそうだ。

 三好さんに「お腹は?」と尋ねられたので「せっかくだからいただきます」と答えて、販売ブースのすぐそばにある飲食ブースに入った。今回は、お店でも出していない新メニュー「ぶっかけうどん天ぷらのせ」をいただくことにした。
 お店に入っていったら、パートの方が「あら、テレビで…」と口々に言い、しばし盛り上がった。奥から別府さんが前掛けをして出てきたので笑ってしまった。

 別府さんは去年の催事のときにお会いした。京都大学の講師が本業だが、讃岐うどんが大好きでコラムなども書いていらっしゃる。間接的に私と三好さんが出会うきっかけを作ってくれた人だ。詳しくは去年の日記を読んでいただきたいのだが、今年は最初から普通に調理場でうどんを茹でていた。すっかりお店の人だ。別府さんはこうなったらうどん屋さんになればよいのではないか。

 しばらく三好さんと話していたら、また別府さんが出てきて「ご注文は?」と聞かれた。あれ?と思ったら、私がテレビに出ている人だというので盛り上がったために注文が通っていなかったのであった。

 そんなわけでこちらがぶっかけうどん天ぷらのせ。

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 エビの天ぷらが3本にかぼちゃとさつまいもと大葉の天ぷら。そしてコシのあるうどん。すっかりおなかいっぱい。
 釜玉にも心惹かれたが、やはり関東の人はまだまだ釜玉を知らないらしく、温泉たまご乗せがよく出るとか。もったいない。一度食べるとやみつきになるのに。

 三好さんに「夜はお時間ありますか?」と聞かれた。新宿で、映画「UDON」の小説版を書いた東野ひろあきさんのライブがあるというのだ。空いていたのでご一緒することにした。私は一旦家に帰り、9時に新宿駅で落ち合うということにした。

 家を出るのが遅れてしまい、新宿駅には三好さんが先に着いた。中央東口で待ち合わせの予定だったが、電話では東口に出てしまったようだ。慌てて東口へと急いだ。「ああ良かった、新宿がわかる人がいて」としみじみ言われた。三好さんに別府さん、あと日の出製麺所でアルバイトをしている大学生と専門学校生の男の子、という顔ぶれだったが、たぶん私がいなかったらお店にはたどり着けなかったであろう。

 東野さんとは初対面であったが、なんというか、いい味の方であった。本業は放送作家だが、時々こうしてライブをやっているのだとか。はなまるが大好き、という女優さんを紹介していただいた。

 ライブのあと、近くの居酒屋でもうちょっと飲んだ。私はうどんでお腹がいっぱいだったが、別府さんやバイトの子たちも、合間になんとなくうどんをつまんだりしていてなかなかお腹が空かなかったので、12時になってようやく食べる気になったのだ。
 バイトの子たちはまだ二十歳だが、バイト歴5年のベテランだそうだ。高校生の頃からバイトをしていて、今でもやっているってすごい。日の出製麺所のあたたかい空気を思い出す。

 船橋東武の催事は水曜日までなので、お近くの方はお急ぎどうぞ。というか、ちょっと電車に乗ってでも行く価値あり。

日の出のうどんがやってくる

 明日から船橋の東武百貨店(船橋駅の上)の催事に、あの「日の出製麺所」が出店するそうだ。

 NHK「暮らしQ&A」の取材でお世話になって以来、なんだか仲良くなってしまった三好さんが、催事の会場で実際にうどんを打ってくれる。去年は会いに行ったのだが、今年は行けるかどうかちょっと微妙。なのでぜひ皆さん行っていただきたい。関東に進出した讃岐うどんを食べて「讃岐うどんってこんなもんか」と思っている方は特に。私はどっちかというとそば好きでうどんに愛は無かったのだが、ここのうどんに出会って認識が変わった。私の友人もみんなここのうどんにはまっている。

 催事場でうどんを茹でるというのは、火力が違うとかいろいろ大変なことがあるそうだ。日の出製麺所のメールマガジンは、三好さんの人柄が出ていてとても面白いのだが、こないだこんなことが書いてあった。無断転載だが三好さん許してね。面白かったので。

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うちの玉取りとかをしてもらってるおばちゃんに、
同行をお願いしたのですが・・・

私> 東京まで百貨店の物産展で食べることのできる店をするから
    一緒に来て手伝ってくれる?
おばちゃん> 東京まで何で行くん?
私> 飛行機。
おばちゃん> 飛行機って私、乗れんよ!
私> え~、なんで?こわいんな?
おばちゃん> 私、パスポートもってないんよ!
私> えっ・・・・・・。

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 アハハ。ちなみに、文章を書いているのは三好さんだが、校正をしているのは奥さんで、この奥さんがまた三好さんに輪を掛けた面白さ。美人なのに。

 というわけで船橋に行ける人はぜひ。そして催事場でうどんを打っている人がいたらそれが三好さんなので、ぜひ「奥さん美人なんですってね!」と声をかけていただきたい。なんてね。ぜひうどんを食べて、そして茹で方を教わって買って帰って家でも茹でていただきたい。家で食べてもおいしいので。

高畑淳子さんは面白い

 書き忘れていたが、こないだはなまるでご一緒した高畑淳子さんは、本当に面白い方であった。

 面白い方なのはテレビで見て知っていたので、どれだけ面白いんだろうと思ってわくわくしながら本番を迎えた。本番前に楽屋でご挨拶をしたのだが、私が「安住くんじゃなくてすみません」と言ったら「あらそんなー」とあのままの口調でおっしゃった。

 そして本番が始まったら、高畑さんワールド全開であった。そしてあのワールドは、予想していた通り本番前も本番中もCM中も本番後も、まるであのまんまであった。

 いつもだったら時間を考えながら適当にさえぎって進行していくところも、高畑さんが面白いのでつい喋ってもらったりした。その分押したが、後で巻けばいいかと思いつつ。だって、高畑さん本当に面白いんだもの。

 コーナーが終わってはなまるカフェのゲストの紹介、というときにも、高畑さんは普通に食べていた。しかも、2つ紹介したうちの1つ目の料理に戻って食べていたのだ。普通に。
 久々に本番中本気で大笑いした。いつもなら笑い声を抑えたりするが、あまりに予想外でつい声を出して笑ってしまった。

 いつもならということでいけば、いつもは自分の出番が終わったら、カフェを途中までスタジオで見て、メイク室が混む前にメイクを落として着替え、スタッフルームで番組を見ている。
 でも、高畑さんはきっとCM中も面白いと思ったので、出番を終えたあとすぐにメイクを落として着替え、またスタジオに戻った。案の定、羽賀研二さんデザインの指輪をはめたところCM中に抜けなくなり、ものすごく慌てていらっしゃったのが面白かった。そのまま抜けなくなったら番組上も面白かったのだが、羽賀さんは「あせると抜けないんですよ」と言って、高畑さんの指からすっと指輪を抜いたのでそれはそれで驚いた。さすがだ。

 これはオンエアされなかったので(CM中だったから)スタジオに戻って良かったと思った。何が良かったんだかよくわからないが、指輪が抜けなくて焦る高畑さんの指から羽賀さんが指輪をすっと抜く、という光景を見られただけで良かった。

 あぁ面白かった。私も一度ぐらい、自由奔放にテレビに出てみたいものだが、私の仕事はそういう仕事じゃないから無理。まぁ、普段でもやりたいことはやっているけど。

のだめドラマ版

 「のだめカンタービレ」第2回を見た。

 第1回を見損ねた。というか、あのバカマンガをどうドラマにするんだろうなーと思ってはいたが、それほど楽しみに思ってはいなかった。

 見てみたら、原作の世界をできるだけ忠実に再現しようという努力があちらこちらに感じられて面白かった。逆にいうと、原作を読んだことが無い人がこの世界をどう思うんだろう。

 ドラマの原作が小説やマンガの場合、あえて原作を読まずに「自分の役作り」をする人は多いけれど、このマンガの場合は原作を読まないと人物がほとんどつかめないんじゃないだろうか。のだめ役の上野樹理さんは、あの意味不明のキャラクターを頑張って演じていると思う。

 個人的に驚いたのは真澄ちゃん役が小出恵介さんだったことだ。売れっ子イケメン若手俳優なのに、なにも今この役をやらなくてもいいと思うが、というか普通はやらないと思うが、オファーした方も引き受けた方もすごいと思う。
 まだ照れがあるのが見えるけれど、これをやりきったら役者としてひと皮剥けるんじゃないだろうか。剥けてどこに行くのかはわからないが。

 瑛太さんが演じている峰は原作では短髪だったが、瑛太さんは金髪ではあるがいつもの髪型だ。おそらく髪を切るつもりは無いんだろうな。というか、あの瑛太さんの髪型ってどれぐらいの時間をかけてどう立ててるんだろう。そしてあんなに髪を立てても平気なのって、小顔な上に顔の造作が小作りだからだろう。不用意に真似をするとただの巨頭になりそう。

 とりあえず来週も見てみよう。私は、真面目にバカなことをやっているというのがとても好きなので。

神様仏様ウニ様

 新宿のデパートの「九州・沖縄物産展」をのぞいてみた。

 九州や沖縄のものについては結構知っているので目新しいものは無かったが、天草の天然ウニの瓶詰めがあったので買った。ウニの瓶詰めは珍しくないが、試食して本当にウニそのものだったので聞いたら「ウニを開いて取った身を詰めただけだから」ということであった。

 寿司屋のネタケースの中で美しく並んでいるウニは、ミョウバン水に浸してある。ウニは殻から取り出すと、段々と身が崩れてしまう。それでミョウバン水を使うのだ。
 毒じゃないので別にいいのだが、もしウニを食べて苦いと思う人がいたら、それはミョウバン水のせいかもしれない。ウニに苦味は無いから。

 というわけで、ひとビン2500円だが買ってしまった。ぺロっと食べてしまえる量だがちびちび食べている。そのまま食べたり、焼き海苔に乗せて食べたり。

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 とてもおいしかったので、物産展をやっているうちにまた買いに行こうかな。安くはないんだけど。

塩辛はすごい

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 はなまるマーケットで今取材中のテーマは「イカの塩辛」。画像は銀座のバー「shiokara」で出しているイカの塩辛3種。手前から、白造り、黒造り、赤造り。

 塩辛はもちろんそのまま食べてもおいしいのだが、うまみが多いので調味料として使いましょう、というのが今回のテーマ。実は以前、豆腐がテーマのときに枝元なほみさんが豆腐の塩辛炒めを紹介してくださって、それが気に入って時々作っていたのだが、豆腐以外には使っていなかった。でも、なんでもちょっと入れるだけでより味が深くなる。この辺は塩コンブと似ているが、確かにどちらも旨みの固まりだ。

 なにせ塩辛レシピなんてものが無いので、担当ディレクターも家でいろいろ試したそうだ。私も、チャーハン、野菜炒め、エリンギとマイタケとレタスの炒め物、鶏肉のトマト煮、タコのトマト煮、などを家で作ってみた。塩辛ありバージョンとなしバージョンで比べたりとかいろいろやってみたのだが、塩辛が料理に使えることを知っているとずいぶん役に立つと思った。何がいいって、味が決まること。

 味が決まる、というのは料理をしない人にはわからないかもしれないけれど、あれこれ悩まず「これでいいや!」っていう瞬間がまさに「味が決まる」瞬間。分量とか細かく考えず、とりあえず炒め物の最初に塩辛をちょっと入れてみていただきたい。ほんとにベースの味が決まるので。

お見舞い

 友人の同業者が骨を折って入院した。大腿骨骨折だというからきっと動けないであろう。

 病院が近かったのでお見舞いに行った、というよりは状況を見に行った。一人で入院する大変さはよく知っている。何が足りていて何が足りないのかを見に行ったのだ。

 友人は前日手術を受けて、折れた大腿骨に金属を入れたところであった。彼もフリーで、帯番組を持っていたのだが、やむなく休むことになった。私は局アナ時代に入院していろんな人に迷惑をかけたが、私がいなくても番組も会社もちゃんと回っていた。もちろん、いろんな人が尽力してまわしてくれていたのだが、そのときの正直な思いとしては「自分がいなくても会社って回るんだなぁ」ということであった。

 そういう感想を持てるのは、自分が会社に戻れるという確証があるからだ。フリーの場合、誰かに仕事を代わってもらって、それがうまくいった場合はそのまま仕事が無くなることもある。代役を立ててもらって、自分が良くなるまで待っていてもらえるためには、それまでの仕事でちゃんと信頼を得ていなければならない。

 友人はその点大丈夫だったけれど、迷惑をかけたことにおいては変わりないし、なによりその間の収入が無くなる。仕事中のケガならともかく、プライベートの時間のケガには何の保証も無い。

 病院に行ってみたらティッシュペーパーがひと箱と歯磨きセットがあるだけだった。病院としては完全看護だからそれでも大丈夫だけれど、一度病院を出て薬局に行き、ティッシュペーパーとウェットティッシュと水を買った。この3つは、ひと月以上入院するんだったらいくらあってもいい。

 病院が新宿だったので、ヨドバシカメラに寄って安いラジオを買った。AMとFMとテレビの12chが聞けて、ステレオだけど3千円ぐらいのやつ。病室にはテレビがあるけれど、テレビを見るのにもお金がかかるし(テレビカードというプリペイドカードを買わなければならない)テレビを見続けるのも疲れる。

 買い物をして戻ると、案の定ラジオをとても喜んでくれた。彼にラジオを買ったのは、足の骨折だけで体が元気だったからで、そうじゃない人にもラジオがいいとは限らないんだけど。

 病室には花とお菓子と雑誌があった。お見舞いの定番だが、とりあえずお菓子はNGだ。入院患者は動かないのでお腹が空かない。花は、ありがたいのだがいずれ枯れる。動けない患者は枯れた花の処理ができないので結局面倒なことになる。雑誌は読み捨てられるのでいいが、友人の枕元には「大人の時間」とか、グルメ雑誌が置いてあった。動けなくて病院食の人に、エンタテインメント雑誌とかグルメ雑誌はきつい。

 お見舞いに行くときには、コンビニで封筒を買い、病院でテレビカードを2千円とか3千円分買って、封筒に入れて渡すのが一番いい。もしカードが余っても、退院時にちゃんと換金できるようになっている。一番困るのはお菓子だが、病院食には飽きているから、たくさんじゃなくてほんのちょっとの甘いものを持っていくのはいいと思う。ただし、内科系の病気ではなくて普通食の人の場合。だから、よくわからないときはテレビカードと覚えておけばいい。

 フリーになってから、ケガも病気もせず仕事を続けていられることをありがたいと思った。それが当たり前じゃないというのはわかっているつもりだったけれど、改めて思い直した感じ。誰の身にも、いつ何が起こるかわからない。

妊婦のたらい回しに思う

 奈良県で、分娩中に意識不明になった女性が、19もの病院をたらい回しにされた挙句亡くなった事件。

 もちろん、脳内出血を見逃した担当医のミスは大きい。ただ、この医師や、受け入れなかった多くの病院だけを責めていては何も解決しない。こういう医療過誤はどこでも起こる可能性があり、その責任は国にあると思っている。

 最近書店で平積みになっている「医療保険は入ってはいけない!」という本がある(内藤眞弓著 ダイヤモンド社)。医療保険は入れば安心という単純なものではないし、基本的には医療保険よりも貯蓄を優先するという著者の考えには賛成だ。貯蓄も無いのに毎月高い保険料を払うよりも、公的な保険制度をちゃんと理解して使うことが大切だというのも、まったくその通りだと思う。

 その「公的医療保険」について書かれている章に、こんな記述がある。

OECDが2005年に発表したデータでは、国内総生産(GDP)に占める医療費の割合は18位に過ぎません。決して高くない医療費で大きな成果をあげているといえます。

 ちなみにOECDは経済協力開発機構のこと。「大きな成果」の根拠として内藤さんが挙げているのは、世界保健機構(WHO)が2000年に発表したデータで「健康寿命、5歳未満時の死亡率の地位格差など5つの指標による保健システムの達成度で総合1位に評価されている」ことだ。

 これも見方のひとつであろう。この「国民総生産に占める医療費の割合」を別の観点から見てみる。「大病院はどこまで『あて』にできるか」という本(柳瀬義男著 講談社+α文庫)にこんな記述がある。

わが国の医療福祉関係の経費すなわち、社会保障給付費(医療・年金など)が国民所得に占める比率は、欧州先進国に比べて著しく低い。日本では17.4%、アメリカ18.0%に対して、ドイツ37.7%、そしてスウェーデン45.9%である(アメリカは1995年度、他の国は96年度のデータ)。

 引用した部分については、前者が医療費で後者が社会保障給付費だから比較の対象が違う。でも著者の柳瀬さんは別項で、

国や一部の経済評論家は、国民医療費が増大しているのは放置できないなどと繰り返しているが、医療費の対GDP比率で見ると先進国中日本は18位で、かなり下位に甘んじているありさまである。

と医療費についても触れている。要は、国がもっと医療にお金を使うべきだ、と言っているのだ。

 柳瀬さんは札幌の夜間急病センターに勤務する現役の医師だ。医師という立場だからぜいたくな主張をしていると思う人もいるかもしれない。この本では、現場の医療費の実態が書かれていて、その現実に驚いてしまう。

 夜間の急病センターには、泥酔した人や薬物を大量に飲んだ人などが運ばれてくる。急性アルコール中毒であり薬物中毒なので胃洗浄を行うことになる。医師が胃にカテーテルを挿入し、看護師2人が医師の介助や患者の看護にあたる。技術としてそれほど難しいものではないとはいえ、3人がかりの胃洗浄の診療報酬点数は250点。1点が10円なので、病院の収入は2500円。しかもカテーテルやガウンの実費は認められない。救急病院で、3人がかりで酔っぱらいの胃洗浄をして、その収入が2500円ということだ。

 胃洗浄でこうなので、他の医療行為は推して知るべしだ。盲腸の手術(虫垂切除術)の点数は、純粋な手術のみで6900点(6万9千円)だが、ニューヨークでは70万円、パリで22万円、シンガポール10万円、香港18万円だそうだ。ニューヨークが高いのは医療制度が違うからだが、その他と比べても安い。
 驚いたのは心臓マッサージの点数だ。手術中に心臓が停止して、医師が胸の上から心臓マッサージをした場合、30分までで250点(2500円)。確かに何の器具も使っていない。でもしなければならない緊急処置だ。やらなければ心臓が止まってしまう。それが30分2500円とは。

 国立病院の多くが赤字だということで、病棟の削減が行われたり再編されたりした。国立大学の付属病院は独立行政法人になった。民間の病院ならともかく、国や自治体の病院が赤字ではいけないというのはどういうことだろう。会社じゃない、病院なのだ。大体にして、国が作った病院ですら経営ができないというのなら、それは医療報酬制度そのものが間違っている。

 一方で、患者の自己負担の割合は増えた。医療費だけでなく、入院時の給食費の一部なども自己負担だ。この増えた自己負担分について、柳瀬さんはこう書いている。

乳幼児や重度心身障害者に対しては、かなりの数の自治体が医療費の自己負担分を助成してきた。この中には、弱者に対する病院給食費の助成も含まれている。
ところが厚労省は、こうした助成は「負担の不平を確立するという制度の趣旨に反するもので、不適切である」という通達を各自治体に出した。それでも東京都など20以上の自治体が助成を続ける方針を表明したが、過半数の自治体はこの通達によって助成をストップした。


 東京都では小学校入学前の乳幼児について、自己負担分を都と区市町村で全額補助しているが、区によっては中学生まで補助を拡大している。この格差を無くすため、都では来年度から、世帯収入によって制限を設けるものの、小中学生にも1割の補助をするそうだ。
 「負担の不平を確立」というなら、都がやっているように、国が助成をして公平にするのが本当だろう。国がやらないから都がやるわけだが、それは都にお金があるからできることで、やれない自治体の方が多い。その格差については国は何も言わない。

 GDPに占める医療費の割合が世界で18位というのなら、もっと医療にお金をかけるべきだと思う。「決して高くない医療費で大きな成果をあげている」のは現場の医療関係者の努力によるもので、決して国のシステムが優秀なのではない。そこは絶対に間違えてはいけない。医療を収支でや経営だけで考えてはいけない。

 すでにひずみは出ている。亡くなった奈良の妊婦が18もの病院に受け入れを断られたのは、それぞれの病院の怠慢ではない。産婦人科はどこも人手不足だ。どの病院もベッドに空きが無かったのは、医師や看護師が足りないということである。出産には確実に人手が要る。たとえベッドが空いていても、人手が無ければ受け入れることはできない。

 街中にある産婦人科は高齢化が進み、婦人科検診はしても「分娩はやりません」というところが増えた。ということは、産婦人科の開業医は減っているということだ。一方で、昼夜を問わない勤務のために、産婦人科を志望する医師も看護師も減り続けている。ましてや助産師は圧倒的に足りない。

 その助産師が足りない状態を埋めるために、看護師が助産行為をしていた病院のことが先日報じられた。私はそれを責めることができない。助産師がいないから患者を受け入れられません、と全ての産婦人科が言い切ってしまったら、出産できる病院そのものがかなり限られてしまう。
 出産は病気ではなく自由診療だ。受け入れられなければ家で勝手に産んで下さいということになる。そんなの無理だろう、と思うけれど、現状のシステムではそうなっている。

 大変でリスクが大きいのに、診療報酬上技術は規定通りにしか認められないし勤務時間は不規則で休みが無い。産婦人科に関わろうとする医療関係者が減るのは仕方が無い気がする。

 同じことは小児科にも言える。小児科は相手が子供故に医療行為そのものがとても大変だが、診療報酬が低く薬価も低いので(同じ薬でも量が大人より少ないから)診療科としては儲からない。そして産婦人科と小児科は、患者の年齢が若いので、訴訟になる割合がどうしても多くなる。
 少子化に乗じて小児科を縮小する病院もあるし、小児科の開業医は減る一方だし、医師免許を取得して小児科を選ぶ人はとても少ないそうだ。

 医療ミスを無くするためにまずできることは、人手を増やすことなのだが、現状はまったく逆。

 子供を産む人が減っている以上に、子供を産める病院が減っている。子供が通える病院が減っている。産婦人科と小児科がどんどん減っていくのが今の日本の現状なのだが、こんな国は美しい国になれるのだろうか。

後遺症

 調子に乗って、橋の上から前方宙返りをして川に飛び込んだら水面に顔を打った。その後遺症は東京に戻ってから現れた。

 朝、起きてから鏡を見るのは出かける直前だ。シャワーを浴びて着替え、電気カミソリで髭を剃って髪を整えるときにやっと鏡を見る。といってもボーっとしているときはろくに見ていなくて、髭を剃り残したり、ひどい時には剃ることそのものを忘れたりする。もともと髭が薄いこともあるが。

 いつものように鏡の前に座り、髭を剃ろうとして思わず「ええ!?」と声をあげてしまった。左目のまわりが、殴られたように青くなっている。早い話が青アザだ。

 これからロケだというのにどうしよう。仕事柄、一応簡単なメイク道具は持っているので塗ってみたのだが、リキッドファンデーションだとちゃんと隠れない。指先で塗りつけたりしていたらどんどん時間が過ぎていき、局の集合時間には間に合わなくなってしまった。
 幸い一度行ったことがある現場で家からも近かったので、直接行く旨ディレクターに電話で伝えて向かった。

 カメラさんや照明さんには「もう歳なんだから無理しちゃダメだよー」と言われたが、まったくその通りであった。テレビに出る仕事をしていて、目のまわりにアザを作っちゃいけないし、その理由が「川に宙返りをして飛び込んで失敗したから」っていうのはバカすぎるなぁ。まぁバカだからこういうことになるんだけど。

 あまり顔のアップを撮らないようにしてもらってロケを終え、帰りに近所のドラッグストアでコンシーラーを買った。男性のために説明すると、シミやちょっとした吹き出物をカバーするために使う、濃いファンデーションのようなもの。隠したいところにちょんと塗れるようになっている。

 男がコンシーラーを買うのはどうなんだろうと思いつつも、とにかく買わなきゃならないので買った。たまたまレジにいたのが男性なのでホッとしたが、よく考えたら相手が男だからといっても怪しい状況に変わりは無い。

 私はよく「テレビに出ている自覚が無い」と言われる。例えば、取材で訪れたスーパーやデパ地下でつい試食に手を伸ばしてしまったりとか。でも、顔にアザを作っちゃいけないなと改めて思った。「顔はぶたないで!女優なんだから!」(by Wの悲劇の薬師丸ひろ子)ってこういうことか。違うけど。

吉野川の夕焼け

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やっと釣れた

 「川の学校」2日目。

 前日の飛び込みで、調子に乗ってはいけないと学習したので(気付くの遅いよ)2日目は釣りをやることにした。
 「川の学校」では毎回必ず釣りをやるし、釣りを教えてくれる先生も毎回来てくれる。でも残念ながら、私が釣ったのは自分自身で(竿を持って歩いているときに針が自分の服にひっかかることが2度もあった)魚を釣ったことは一度も無かった。

 せっかく川に来ているのだから、一度ぐらいは魚を釣った感動を味わってみたいと思って釣りに参加したのだが、最初は全然釣れなかった。その私の3m隣で、なつという女の子が2分に1回の割合で小さな魚を釣るのだ。

 これは正直言って悔しい。場所はほとんど変わらないんだもの。でもここで意地を張っても仕方ないので、私はなつに浮きと重りの位置を見せてもらい、同じように調節した。それでも釣れないので不思議に思っていたら、釣り担当講師のコマさんが「誘ってないよねー」と言って竿の動かし方を教えてくれた。そして教えてもらっている間にいきなり魚がかかったので驚いた。

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 左端の座って釣っている子がなつ。

 やっぱりいくつになっても、ちゃんと教わるってのは大事なことだと思った。だって、それから連続で3匹が連れたんだもの。
 思えばなつは、最初のキャンプからずーっとコマさんのそばで釣りをしていた。6年生の女の子なのに、ひたすら黙々と釣りをすることができる子であった。

 釣りをする子供の中には、すでに釣りをやっていて釣りが好きな男の子がいる。そういう子達は、自分の経験があるから先生の話をあんまり聞かない。そしてあんまり釣れない。釣りの経験が無くても、コマさんの話を聞いてじーっと釣っているなつの方が釣れるのが面白い。

 私が釣ったのは4匹だが、なつは30匹以上を釣った。ずいぶんたくさん釣ったので、晩ごはんのときに魚を唐揚げにした。キッチンのスタッフはごはん作りで手一杯だから、私は唐揚げを手伝った。ひたすら揚げていたので、スタッフのみんなが申し訳無さそうだったのだが、私は好きで揚げていたのだ。たぶんスタッフのみんなよりは揚げ物の経験が多いし。
 釣りだけじゃなく、川遊びの全てにおいて、私はなんにも知らないしなんにもできない。だから、魚を揚げることぐらいはなんでもないと思ってやっていた。

 なつがたくさん釣ったおかげで、子供たち全員に魚が回った。私が適当に揚げた魚でも、目の前の川で獲れた魚だから、みんな喜んで食べてくれた。

 夜は焚き火の周りで怖い話大会。怖い話してして、と言っていたハタという男の子が、ほんとに怖くなって涙目になり、その日初めて会った編集者の人に「おっちゃん一緒に寝て~!」とお願いしているのを見て大笑いしながら私も寝た。

 ああ、文章だとほんとの面白さの半分も伝えられないな。あのハタの顔、今思い出しても笑っちゃうんだけど。

川の学校一日目

 「川の学校」1日目。

 6月から10月まで毎月1回同じメンバーでキャンプをやるのだが、今年は8月と9月のキャンプが台風で中止になってしまった。川遊びがいちばん楽しい時期のキャンプが2回続けて無くなったのは残念だが、自然相手だから仕方が無い。

 昨日、東京はまるで台風が来たかというような雨と風で、また中止になったらどうしようかと思ったのだが、徳島は晴れということで中止にならなかった。ただ、飛行機は着陸寸前まで揺れっぱなしであった。逆に考えると、あんなに横風があっても飛行機って着陸できるんだな。パイロットさんありがとう。

 というわけで、子供たちやスタッフに会うのは3か月ぶりであった。ようやく覚えた子供たちの名前がかなり怪しくなってしまったが、会ってみたら思い出せた。子供たちも同じようであった。

 今回のキャンプ地は、第1回目と同じ吉野川第十堰。

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 市街地に近いので、前回の鮎食川ほど水がきれいなわけではないが、川幅が広いので遊び甲斐がある。

 この「川の学校」の取材で、初めてその姿を見たものがある。潜水橋だ。

 簡単に言うと、欄干の無い橋。低予算でかけることができて、増水したときには川に沈み、その時水の抵抗を極力受けないように欄干が無い。普通の橋は増水しても渡れるが、この橋は水に沈んで渡れない代わりに壊れにくい。だから潜水橋というのだが、同じ四国の四万十川では沈下橋、関東の荒川では冠水橋と呼ばれているようだ。

 初日は第十堰近辺で釣りやカヌー、上流の高瀬潜水橋で飛び込みができるということだった。高瀬潜水橋には行ったことが無かったので同行してみた。
 水面からの高さは3mほどだろうか(こちらのサイトが参考になる)。子供たちはさっそく飛び込み、飛び込むなり「冷てぇ~!」と叫んでいた。晴れていても10月、川の水は夏より冷たい。

 それでも飛び込むのが川ガキだ。みんなどんどん飛び込んで、そのうち「いまちゃんも飛べばー」というので1回飛び込んだがものすごく水が冷たかった。
 もう若くないので1回でやめようと思い、寒かったので岩にしがみついて暖を取っていたら、ボランティアスタッフのやっぴーが宙返りをしながら飛び込んで拍手喝采であった。するとカメラマンのタカさんが「いまちゃん元体操部だよね」と言ってしまい、なんだかんだで宙返り飛び込みをやらねばならないような雰囲気になってしまった。

 宙返りをしていたのは今から20年前だ。できるかなー、と思いつつ橋の端に立ち、前方宙返りをしたのだが、うっかり元体操部だったので回りすぎてしまい、体を開いたら目の前が水面だった。1回転半してまともに顔から着水してしまったのであった。

 冗談じゃなく痛かった。川岸まで泳ぎながら鼻水が出たほどだ。そしてもう飛び込みはやめることにした。調子に乗るからこういうことになるのだ。

 その様子をディレクターのM嬢がビデオで撮っていて、後で見たら我ながら大笑いであった。でも、顔の半分が腫れてしまい、夜寝る前に眼をつぶったら、鼻に近い方の血管がぶちぶちっと切れる音がした。明らかに打撲であった。

 夕食のあと、みんなでエビ獲りに行った。小さな網を持って吉野川の対岸に車で移動し、川岸のテトラポッドの隙間にいるエビを獲るのだ。

 暗いので全員ヘッドランプを頭につけるのだが、そのヘッドランプの明かりでエビの目が光るので、後ろに逃げるエビの習性を利用して後ろの方に網を持っていくのがコツ、というのを教わった。

 教わってもやってみなけりゃわからないので、子供たちと一緒にやってみた。テトラポッドの隙間をあちこち照らしていたら、小さく光る2つの目があった。ああ、これがエビか!

 そこにエビがいるのだから簡単に獲れそうなのだが、これがなかなか獲れない。なんだか知らないがエビがうまく逃げるのだ。まぁエビにとっては生死がかかっているのだから必死であろう。

 たくさん獲った子もいたが、私は1匹しか獲れなかった。でも「川の学校」ではまともに何かを獲ったことが無かったので、これが初めての獲物であった。

 真っ暗な中、川底を必死に覗いて小さなエビを獲る。小学生や中学生の子供たちにとっては、将来忘れるかもしれないけれどこの瞬間においてはとても面白い経験だ。
 私は子供たちに比べればずいぶん歳をとっているけれど、気持ちとしてはほとんど同じ思いで懸命に獲った。結果的に獲れなかったけれど、本当に楽しかった。

 これはもう仕事ではない感じ。もちろん、仕事はするし仕事の部分は忘れてはいないのだけれど、子供たちが経験する驚きや喜びは、そのまま私の驚きや喜びでもある。そのことが面白いし嬉しい。

サツマイモvs栗

 きょうのサツマイモと栗の対決は、2対1でサツマイモの勝ちであった。まぁ勝っても負けてもいいのだが、私としては庄司さんが栗のスイーツとバニラアイスを現場でおかわりしたことをつい暴露しちゃったのが楽しかった。そんなことを言うつもりは無かったのだが、流れでそういう話になっちゃうのが生放送の面白いところ。

 庄司さんのハチマキについていたサツマイモは、ロケのときは1本だったのにオンエア当日は3本になっていた。てっきり私にナイショで庄司さんが頼んだのかと思ったら庄司さんも知らなかったらしく、リハーサルで「なんかこれヘンじゃない? 八つ墓村みたいじゃない?」と言っていた。

 1本だと違和感は無かったのだが(1本でも違和感が無いというのがさすが庄司さん)小さいイモが3本並ぶと、おっしゃる通り八つ墓村で内心大笑いだった。でもとても庄司さんらしかったので「いいですよー、似合いますよー」とその場では言ったのだが、本番が始まって改めて見たらやっぱり八つ墓村で、しかも庄司さんのテンションが高かったので、つい「すいませんねー朝から八つ墓村みたいなのが出てきて」と言ってしまった。

 結果的にはスタジオ内バカウケであった。これも狙ったわけじゃなくて、相手が庄司さんだからそうなっちゃっただけ。面白いなぁ庄司さん。

 オンエア後メイク室に戻ったら、庄司さんに「イマイズミさん、もう一回ハチマキとタスキして写真撮っていい?」と言われて撮った。庄司さんのブログに載ってます。

メセナ

 浅草のアサヒビールの本社ビルロビーで開かれた、通崎睦美さんのコンサートへ。

 本社ビルの隣にあるのが、こないだボロットさんや巻上さんのライブが行われたアサヒスーパードライホール(通称ウンコビル)。まさにバブル全盛期に建てられたビルだが、その頃盛んに言われていたのが「メセナ」であった。このごろの若い人はもうこの言葉を知らないかもしれないが、企業が芸術や文化を支援する活動のことだ。バブルでお金が余っていた企業が、こぞって文化にお金を出していた。そしてバブル崩壊とともにこの言葉自体がどこかへ行ってしまった。

 メセナをやめずに続けてきた企業は数少ないが、アサヒビールのロビーコンサートは今回で99回目だそうだ。いいことだと思う。

 さて、通崎さんとは「ダ・ヴィンチ」のきものの取材がご縁で知り合ったのだが、通崎さんはマリンバ奏者だ。銘仙のきものをさらりと着こなしている通崎さんもとても素敵だが、マリンバを演奏しているときの通崎さんは、たたずまいが凛としていてかっこいい。

 今回は、マリンバを中心に、ヴァイオリン、三弦(三味線)、アコーディオンとのコラボレーションであった。とくに三弦との組み合わせが面白かった。音色も音の響きも全然違うので聴いていると不思議な気持ちになる。

 音楽は基本的には音を聴くのだが、マリンバの演奏って見ていて面白い。曲によってマレット(バチ)を変えて、それで音の響きが変わるし、横に長いマリンバの端から端まで、いったいどうやったらあんなにあちこちを正確に叩けるんだろうと思ったり。

 なかなか生演奏を見る機会は無いが、あったらぜひ。

スルメの活用法

 私はスルメの足が好きで、いつも足から食べて、胴を食べきらないうちに新しいスルメを買ってまた足から食べてしまう。気がついたら胴ばかりが10枚以上あった。

 この胴をどうにかしよう(わーダジャレだー)と思って検索してみたら「松前漬」が出てきた。
 スルメと昆布とニンジンを細く切って、しょうゆとみりんと酒を合わせたものに漬ける。調味料の分量は、調べてみたらいろいろであった。砂糖が入ったり酢が入ったりだし汁が入ったり。これはお好みでいいということだろう。私は面倒なので全部同割にして、唐辛子を1本入れてみた。

 みりんと酒のアルコールは煮切ってとばすのだが、簡単な方法としては1分ほど電子レンジにかけ、しばらく放っておくとアルコール分が飛ぶ。

 一般的には密閉容器で漬けている方が多いようだが、密閉袋に材料を入れて、下の方からくるくると巻いて空気を抜くようにすると、混ぜる必要も無いしまんべんなく漬かる。浅漬けなんかにも応用できる技。

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 ひと晩置いたら食べられるが、3日ぐらい置いた方がよく漬かるみたい。ちなみにスルメと昆布はキッチンばさみで切るとラクです。

 何のお知らせだか。

人は死ぬのになぜ生きるのか

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寄る辺なき時代の希望  田口ランディ  春秋社

 これは小説ではない。ランディさんがここ数年訪れ、出会ってきた人や場所のことが書かれている。テーマは老いであり、精神病であり、核(原子力)であり、水俣であり、訪れた場所は京都のグループホーム、スウェーデン、北海道のべてるの家、ベラルーシ、水俣、ほか様々なところだ。

 すべて私がランディさんと知り合って以降のことで、私はそれぞれの場所や人のことをここ数年ランディさんから聞いてきた。それがどういう形で、どんな文章になるのかは聞いていてまったくわからなかった。
 本の中には、私がお会いしたことのある人や、行ったことがある場所も出てくる。でもそのこととは別に、面白くて一気に読んだ。

 この本に取り上げられているテーマは、ランディさんから話を聞いてどれも面白いと思ったけれど、本気で調べようとか知り合おうというところまではいかなかった。私には他に毎日の仕事があったし。でも、どの話もずっとひっかかっていた。田口ランディが興味を持ったものだからというファン意識とは違う。でも、何が違うのかがわからなかった。

 宮城県の気仙沼に住む叔母を尋ねたのは去年の暮れであった。脳出血で倒れて寝たきりになった夫を27年介護している叔母から、病気のオンパレードだった私の子供時代の話を聞いた。母親や叔母としての苦労や心配を初めて知った。
 同じ頃、友達が原因不明の難病にかかった。目の前に病気の人がいて、なんでもしてあげたいけれど何もできないという気持ちを初めて知った。叔母が言っていたのはこのことかと思った。

 この本のそれぞれの章には、ランディさんの家族の話が出てくる。ランディさんは脈絡無くあちこちに行っていろんな人に会ったのではなくて、根底にはランディさんの父と母と兄のことがあるというのがわかる。
 読んで思った。私がランディさんの話に何かひっかかりを感じて、でもそれがわからなかったのは、当事者性が違っていたからであった。ランディさんは大変な家族を持ったという当事者なのに対し、私は、家族に大変な思いをさせた方の当事者だった。そのことに、叔母に会ったり友達が病気になったことでようやく気づいたのだ。

 大変な人を家族に持つと大変だけれど、家族に大変な思いをさせる人自身も大変だ。自分が大変な人は自分のことで手一杯で、家族の大変さには気が回らない。私の場合は、大変だったのが子供の頃だったので、自分の大変さにすら気づいていなかった。毎日生きていることを当たり前だと思っていた。
 大人になってから入院したとき、かなり冷静に自分の状況が処理できた。入院中に自分の身に起こったことは、すべて自分で解決できたし消化できた。できないことは人に頼むということも含めてだ。周りの入院患者はもっと狼狽していた。私よりもずっと年上の人が。

 何故冷静でいられたのか考えたことは無かったが、改めて考えてみたら、子供の頃大変な思いを経験したからという気がする。ただ、冷静とはいえ自分のことで手一杯で、家族の大変さに気が回っていないことには気づいていなかった。気を遣っていたが、家族のことはわかっていなかった。私は常に、自分の大変さの当事者であった。

 ランディさんが興味を持ったものに、ひっかかっていても本気で関心を持てなかったのは、ランディさんの「家族」としての大変さがわからなかったからだと思う。ただ、ちゃんと自覚していなかったとはいえ、家族に大変な思いをさせてきた当事者だったので、なんだかひっかかったわけだ。

 この本のサブタイトルは「人は死ぬのになぜ生きるのか」だ。こういう内容のメールをランディさんに送った人がいて、それがきっかけでこの本ができたそうだ。
 他の人は違うだろうが、私は私の人生においては、この疑問に明確に答えることができる。「生かしてもらったから」だ。私一人の力だけでは、母親の胎内から出てきた3日後には血液型不適合で死んでいた。その後の人生においても、何度も死ぬかもしれない機会があった。死なずに生きていられるのは私の力じゃない。

 私には何の目標もない。人生設計を立てたこともない。これは昔からだ。それが何故だか考えたこともなかったが、私は体でわかっていたのだ。私には今が一番大事だ。いつまで生きられるかわからないが、生かしてもらったのだから毎日をなんとか生きていくだけ。何かが衰えても、何かを失っても。

 この本の中で、ランディさんが出会った人の言葉やエピソードが、私には違和感無く飲み込めた。全然違う人生で全然わからないんだけど、不思議に違和感が無かった。
 ランディさんはわからなくて考え続けている。もちろん私もわかるわけじゃない。この本に出てくることなど知らないしまったくわかっていない。でも、根底にあるものが飲み込める気がするのだ。なんというか、自分は自分ひとりで生きているんじゃないということを、頭だけじゃなくて体や人生をひっくるめて全部でなんとなく飲み込んでいるような感じ。この言葉じゃ全然足りないんだけど。

 読んでいない人には何の話だかさっぱりわからないかもしれないが、自分自身が忘れないために書いている日記なのでご勘弁いただきたい。
 とにかく、面白い本でしたよ。

庄司アナと対決

 「とくまる」の対決シリーズを久々に担当することになり、庄司さんと一緒にロケをした。

 庄司さんとは以前「海vs山」というテーマで対決したことがある。色白の私はどう考えても山だろうと思ったら「今泉さんは海でお願いします」というので「何故?」とディレクターに尋ねたら、前の週「プール」というテーマで水着姿になった庄司さんが「2週続けて水着なんて」と言ったから、という理由であった。
 庄司さんに限らず、カメラの前で積極的に水着姿になりたい人などいないし、大体にして庄司さんには逆らえない。しょうがなく海の担当になったが、台風が来た後で海は汚れているし、ロケ日は天気が悪いしで、結局3対0で完敗であった。薬丸さんに「最大の敗因は今泉くんに海が似合わないことだね」と言われたが、私だって最初からそう思っていたのだ。

 庄司さんが面白いのは、毎回本気で勝つ気でいることだ。別に海が勝とうと山が勝とうと、海も山も困るわけではないのだが、庄司さんはどうしても勝ちたいのであれこれと山の自慢をし、海の弱点を挙げる。私がいつも通りさくさくと打ち合わせをしていたら(だらだらと長い打ち合わせは嫌いなので)庄司さんに「あら、今泉さんどうしてそんなに普通なの? なんか燃えないわ? それって作戦?」と真顔で言われた。作戦っていったい。

 庄司さんにはさまざまな逸話があり、どれもこれも面白いのだが、お昼を食べながら真相を聞くと「アタシの話は全部勝手に大きくなるのよー」ということであった。まぁ多少作り話でも、こちらとしては面白いから別にいいのだが、ロケ先に移動したあとしばらくして、庄司さんがぼそっと「今ずーっと考えてたんだけど、どの話もなんとなく私が関係してるような気もしてきたのよね」と言うので笑ってしまった。こういう話って、本人は覚えていないものだ。ちなみに「それって作戦?」と言ったことも覚えていなかった。

 「庄司さん、火の無いところに煙は立たないんですよ」と言ったら「でも煙じゃなくて大火事になってない?」と不満そうなので「とりあえず全部火を起こしてるのは庄司さんですって」と言ってスタッフと笑った。私はそんなに面白い火を起こせないもんなぁ。

 というわけで、私と庄司さんの対決は今週木曜日の「はなまるマーケット」をごらんください。ちなみにこんな格好でロケをしました。庄司さんはホントにハチマキが似合うなー。

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