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後遺症

 調子に乗って、橋の上から前方宙返りをして川に飛び込んだら水面に顔を打った。その後遺症は東京に戻ってから現れた。

 朝、起きてから鏡を見るのは出かける直前だ。シャワーを浴びて着替え、電気カミソリで髭を剃って髪を整えるときにやっと鏡を見る。といってもボーっとしているときはろくに見ていなくて、髭を剃り残したり、ひどい時には剃ることそのものを忘れたりする。もともと髭が薄いこともあるが。

 いつものように鏡の前に座り、髭を剃ろうとして思わず「ええ!?」と声をあげてしまった。左目のまわりが、殴られたように青くなっている。早い話が青アザだ。

 これからロケだというのにどうしよう。仕事柄、一応簡単なメイク道具は持っているので塗ってみたのだが、リキッドファンデーションだとちゃんと隠れない。指先で塗りつけたりしていたらどんどん時間が過ぎていき、局の集合時間には間に合わなくなってしまった。
 幸い一度行ったことがある現場で家からも近かったので、直接行く旨ディレクターに電話で伝えて向かった。

 カメラさんや照明さんには「もう歳なんだから無理しちゃダメだよー」と言われたが、まったくその通りであった。テレビに出る仕事をしていて、目のまわりにアザを作っちゃいけないし、その理由が「川に宙返りをして飛び込んで失敗したから」っていうのはバカすぎるなぁ。まぁバカだからこういうことになるんだけど。

 あまり顔のアップを撮らないようにしてもらってロケを終え、帰りに近所のドラッグストアでコンシーラーを買った。男性のために説明すると、シミやちょっとした吹き出物をカバーするために使う、濃いファンデーションのようなもの。隠したいところにちょんと塗れるようになっている。

 男がコンシーラーを買うのはどうなんだろうと思いつつも、とにかく買わなきゃならないので買った。たまたまレジにいたのが男性なのでホッとしたが、よく考えたら相手が男だからといっても怪しい状況に変わりは無い。

 私はよく「テレビに出ている自覚が無い」と言われる。例えば、取材で訪れたスーパーやデパ地下でつい試食に手を伸ばしてしまったりとか。でも、顔にアザを作っちゃいけないなと改めて思った。「顔はぶたないで!女優なんだから!」(by Wの悲劇の薬師丸ひろ子)ってこういうことか。違うけど。

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