メセナ
浅草のアサヒビールの本社ビルロビーで開かれた、通崎睦美さんのコンサートへ。
本社ビルの隣にあるのが、こないだボロットさんや巻上さんのライブが行われたアサヒスーパードライホール(通称ウンコビル)。まさにバブル全盛期に建てられたビルだが、その頃盛んに言われていたのが「メセナ」であった。このごろの若い人はもうこの言葉を知らないかもしれないが、企業が芸術や文化を支援する活動のことだ。バブルでお金が余っていた企業が、こぞって文化にお金を出していた。そしてバブル崩壊とともにこの言葉自体がどこかへ行ってしまった。
メセナをやめずに続けてきた企業は数少ないが、アサヒビールのロビーコンサートは今回で99回目だそうだ。いいことだと思う。
さて、通崎さんとは「ダ・ヴィンチ」のきものの取材がご縁で知り合ったのだが、通崎さんはマリンバ奏者だ。銘仙のきものをさらりと着こなしている通崎さんもとても素敵だが、マリンバを演奏しているときの通崎さんは、たたずまいが凛としていてかっこいい。
今回は、マリンバを中心に、ヴァイオリン、三弦(三味線)、アコーディオンとのコラボレーションであった。とくに三弦との組み合わせが面白かった。音色も音の響きも全然違うので聴いていると不思議な気持ちになる。
音楽は基本的には音を聴くのだが、マリンバの演奏って見ていて面白い。曲によってマレット(バチ)を変えて、それで音の響きが変わるし、横に長いマリンバの端から端まで、いったいどうやったらあんなにあちこちを正確に叩けるんだろうと思ったり。
なかなか生演奏を見る機会は無いが、あったらぜひ。
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