新体操日本選抜チームの新しい演技
新体操日本選抜チームの新しい演技ができあがり、曲をつけるというので見に行った。作品を見に行くというのもあるが、音楽担当の古川さんや坂本さんとはなかなか会えないので、こういう機会に会いに行くのだ。
音楽の話の前に「学校へ行こう!」の話。佐賀女子の団体の曲は古川さんが作ったものだが、2分半の演技をまるまる放送していたことにやはり驚いていた。坂本さんと一緒に音楽の仕事をしている栄田さんは佐賀女新体操部の卒業生で、私がドキュメンタリー取材をしたとき2年生だった。お互い「あの体育館懐かしいね~!」と言い合ってしまった。
新体操の団体は2種目演技をやる。単一の手具(5人が同じものを持つ)の演技と2種類の手具の演技で、今年は単一手具がロープ×5、複数の手具は昨シーズンに続いてフープ×3とクラブ×4(クラブは2本でひと組なので4本で2人分)だ。
佐賀女の演技の最後に入っていた、3本のフープを1本のクラブで繋いでそこを人がくぐる、というのは、世界的には日本チームのオリジナル技になっている。五明先生は全国各地の高校の作品の構成を手がけていて、作ったものの中から「これはいける」と思ったものを、その学校の許可を得て日本選抜チームの構成に取り入れることがある。ただしそのままではなく、アレンジが加わっている。
上の画像は、シャッターチャンスが悪くてなんだかぐちゃっとしているが、ロープの最後に出てくる、どうやったらこんな形が思いつくの? という面白い動きのところ。これもある高校の作品に入れたものの発展形だそうだ。
フープとクラブの作品では、オープニングにあの輪くぐりが出てくる。去年の作品では最後の目玉だったのだが、今年は「まず一発インパクト」ということで最初になった。最初に出しちゃってもったいない、と思った人もいたそうだが、後半から予想を超える動きがどんどん出てきてあっという間に終わる。思わず手を叩いて「おもしろーい!」と言ってしまった。
五明先生は面白い技に名前をつけるのだが、今年は「フライ返し」「ぐるん」とかヘンな名前ばっかり。でも見ると「あぁ~!」という感じだ。私が見ている間にラストのポーズができたのだが、それも普通はそこでそういう動きにはならないでしょう? という形になっていく。五明先生の頭の中はどうなっているんだろう。
そして今年は曲がとてもいい。毎年、古川さんも坂本さんも数え切れないほどのCDを聞いて曲を探す。合う曲を探すというのは大変なことで、去年のリボンは一度作ってまた変えたりした。今年は2種目とも、五明先生が聞いて「これ!」と決まったそうだ。
9月にギリシャで開かれる世界選手権で10位以内に入れば、北京五輪の出場権が得られる。新しいメンバーが入ってチームの雰囲気も良くなったし、曲も作品もとてもいいので、いけるんじゃないか、という気がする。もちろん簡単なことじゃないけれど、そうなってほしい。
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