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2008年5月

いきなりクイズ

 「レディス4」のオープニングトークは、リハーサルではざっくりとしかやらない。きょうは5月29日が「こんにゃくの日」だ、という内容なのを私が知っていたが、リハーサルでは本当にざっくりとやった。
 5月29日が「こんにゃくの日」なのは、こ(5)んに(2)ゃく(9)という語呂合わせなのだが、同じような語呂合わせで別の記念日があった。そのことはリハーサルではあえて言わず、本番で初めてクイズを出した。

 初めてなので大島さんは真剣に考えて「ご、ご、呉服?」と言ったのだが正解だった。「当たりです!」と言ったら大島さんは驚いたあと「私、本当に知らなかったの!」と大喜びした。

 生放送だからこそこういうことがやりたいと思っているのだが、大島さんがまったく同じ考えを持っている方だからこそできるとも言える。そういうことが毎日一緒に仕事をしながらだんだんわかってきて、今では安心していきなりクイズを出せるようになったのだ。「打ち合わせをしていないことはやらないで」と言う方だったら絶対にできない。

 大島さんって、司会者として、とりわけ生放送の司会者としてすばらしい力量があって勉強になる。毎日一緒に仕事をしていて本当に楽しい。私なんて司会だけで手一杯なのに、大島さんはさらに女優というまったく頭の使い方が違う仕事ができるのだからすごいなぁ。お世辞でもなんでもなく、姉さんついていきますという感じ。

野田知佑ハモニカライブで押しかけ司会

 3月に関西大学アイスアリーナの取材で大阪に行ったあと「川の学校」第6期のスタッフと久しぶりに会った。「川の学校」についてはこちらをご覧いただきたいのだが、私はおととし、取材でこの「川の学校」に通ったのだ。

 飲んでいるときに、あるスタッフが、世話役をつとめている「チチ」こと小畠さんに電話をして、突然私が電話に出て驚かせたのだが、そのとき「チチ」が「5月に東京に行くよー」と言っていた。ただそのときは細かい話ができなくて、何故チチが東京に来るのかは聞けなかった。

 その後スタッフのたろうからメールでキャンプのお誘いがあった。「5月末に関東のスタッフと卒業生でキャンプをやるけれど、いまちゃんもこない? チチもハハも来るよー」ということであった。「ハハ」は「チチ」の奥さんで、「川の学校」ではキッチンを仕切っている方なのだが、このメールを読んで「ああ、このキャンプのために東京に来るのか」とそのときは思った。

 先週、ふと「チチとハハがキャンプのためだけにこっちに来るか?」と疑問に思って考えた。きっと何か別の理由がある。それで思い出した。この時期は毎年、野田知佑さんのハモニカライブがある。それに関係があるんじゃないだろうか。
 と思って検索してみたらやっぱりそうだった。イベントの中で、野田さんとチチとハハが「川の学校」について語る時間が設けられていた。

 久しぶりだしぜひ会いたいから行こう、と思った数秒後にまた別の考えが頭に浮かんだ。私にできることは会いに行くことではなくて、進行のお手伝いをすることではないだろうか?
 「川の学校」について喋れるアナウンサーなんて私しかいない。野田さんもチチもハハも知っているというアナウンサーも私しかいない。だったら私がやればいちばんいい。そう思ったので、事務局の方に「お金もいらないしパンフレットに名前を載せる必要も無いから、その部分だけでも進行の手伝いをさせて欲しい」とメールを出した。

 早速お返事が来て、実現することになった。「川の学校」からは、単なる取材では得られないたくさんのものをいただいたから、何かしら恩返しがしたかったので嬉しい。
 きょう事務局の方と打ち合わせをしたのだけれど、ゆるーい打ち合わせが終わって帰ろうとしたら、四万十の焼酎が出てきて飲み会になってしまった。初対面の人ばかりだったのだが楽しかった。事前に飲み会ができて良かったな。

 というわけで、今度の土曜日の14時から、上野公園水上音楽堂である「野田知佑ハモニカライブ」にちょっと出ます。くわしくはこちら。野田さんのハモニカの他に、夢枕獏さんの講演などもあるそうです。基本的には出ている人がゆるいので、イベント全体がいい感じにゆっるーいです(おととし行ったので知っている)。お時間があったらぜひ。

国立国会図書館に恩返し

 今日の仕事は国立国会図書館で「納本制度」についてのイベントの司会。

 福岡放送のアナウンサーになる前の4年間は、国立国会図書館の職員だった。ここに採用してもらったおかげで私は大学に通うことができたし、大卒の資格を得て放送局のアナウンサーになることもできた。

 通っていた高校は進学校だったので、就職について相談できる人は誰もいなかった。私は自分で公務員試験を受けることを決め、どこを受けるかも自分ひとりで決めた。高校の進路課の前の棚にあった国家公務員試験のガイドの中から、ほんの数行しか書かれていなかった「国会図書館職員採用試験」という文字を見つけたときのことは今でも覚えている。そこがどんなところかも、ましてや受かるかどうかもわからないのに、私はきっとここに行くことになるような気がしていた。ずっと思い悩み迷っていた自分のこれからに、ひと筋の光が射したような感覚があった。
 その年採用された高卒職員はたったの4人だったので、考えてみたら結構な倍率であった。私は国会図書館という職場が好きだったし、いろんな人にかわいがってもらったし、その変わった経歴がアナウンサー試験においてはかなりプラスに作用した実感があるので、採用してもらったことは今でも感謝している。

 そんな国会図書館から、イベントの司会の依頼があった。依頼のメールをくれたのは私が辞めたあとに入館した方でまったく面識は無かったのだが、その方の上司が在職中とてもお世話になった方だった。といっても私の直属の上司ではなく、同じ課で引越しを手伝ってくれたとか一緒に飲んだとか、とにかくいろいろかわいがってくれて、辞めることを廊下の片隅で伝えたときに本当に残念がってくれて、でも応援してくれた人だった。そういう人が18年経ったら偉くなっていて実現したのだと思う。
 まぁとにかく、このようなご恩返しができるならやろうと思って引き受けた。国会図書館に採用してもらったから大学に行けたし、大学に行けたから今こうしてアナウンサーとして仕事をしているんだし。

 きょうのイベントは、パネリストが作家の佐野眞一さんと筑摩書房社長の菊池さん、そして国立国会図書館収集書誌部長の田屋さんだった。メンバーを見ただけで内容については大丈夫だと思ったし、私も一応元職員だから間に立って話ができると思ってイベントに臨んだ。でもイベントが始まったら、私の中にどんどん立ち位置ができていった。私は司会だけれど元国立国会図書館職員なので、このことを簡潔に説明できるな、ということとか、自分が働いていたときにはわからなかったけれど辞めたらわかったことがあるなとか、そういうことが次々に頭に浮かんできて、結局ただの司会ではなく、図書館とパネリストの間に立って、元職員としてわかって欲しいことをなるべくわかってもらえるよう話すようになっていった。
 そんな立場で話すとは喋り始めるまで思っていなかったのだけれど、職員だったときにはまるで考えちゃいなかった「ただ一つの国立図書館の役割」ということについて、辞めてみてわかることが実はあって、そのことについてできる限り伝えたいという気持ちになったのだ。喋りながらいろいろなことを思い出して、そのことがとても新鮮だった。
 
 終わったあと館長室で館長からお礼を言われたのだが、職員時代、館長室で館長と話す機会などあり得なかった。館長は会社で言えば社長だから、高卒職員の私にとっては雲の上の存在だった。まぁ私も歳をとったし経験を重ねたから、館長室で館長と話すというのは普通にこなせるのだけれど、なんというか感慨深いものがあった。18歳の私にはまったく想像できなかったことが、もうすぐ40歳になろうという自分の身に起こっているんだもの。生きてると面白いことがあるんだなぁ。

久しぶりですみません

 局に入る前、テレビ東京の近くの書店のレジに並んでいたら、前で会計をしていた女性に「あの、はなまるの…ですよね?」と声をかけられた。私は仕事をしていないときに声をかけられるといまだに「あっ、はい…」ともごもごしてしまうが、その女性は「ブログも読んでます」と話を続けたので「すいません最近全然更新してなくて」と謝ってしまった。

 更新しないんですか、というメールも結構いただいているのだが、なんだか全然書く気にならなかった。書くことが無かったわけじゃなくて、むしろ山ほどあった。もともと仕事以外はものぐさでズボラなのだけれど、やっぱり環境ががらっと変わって、そのことをいちばんに考えていたらブログまで手が回らなかったという感じだろうか。時間が無いんじゃなくて気持ちの余裕というか。

 私のブログなんてたいしたことは書いてないし、コメントがつけられるわけでもないので、更新が空いても別にいいか、なんて思っていたのだが、さすがにこれだけ空くとブログの意味が無いなぁ。そういえばみずえさんに「いつまでも私のバレエの発表会の話がいちばん上ってのはどうなのか」と言われたっけ。アハハ。

 本当はフィギュアスケートの世界選手権のこととか、誰のためでもなく自分があとで思い出すために書いておきたいことがあるのだけれど、さすがにもう書く気にはならないかなぁ。まぁ仕事じゃないしいいか。ってこういうところが本当にものぐさなんだよねぇ。

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