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2009年6月

九州のさしみしょうゆのこと

 以前、デパ地下で買った寿司についてきた「さしみしょうゆ」のことを書いたら、いくつかメールをいただいた。お返事が遅くなってしまってすみません。

 いただいたメールはどれも「九州のさしみしょうゆ」について書かれていた。私は福岡に7年近く住んでいたので、このしょうゆのことはもちろん知っている。

 全国各地にそれぞれ特徴のある味噌があるように、醤油にも地域性がある。どちらも大豆が原料の発酵食品で、言ってみれば兄弟のようなものだ。
 スーパーで普通に買える醤油は「こいくちしょうゆ」だというのはご存じだと思う。「しょうゆ情報センター」のHPの記述をまとめると、蒸した大豆と炒った小麦をほぼ同量混ぜ、これに種麹を加えて「麹」を作り、この麹に食塩水を加えて「もろみ」を作ってタンクで6~8カ月発酵させたものを搾ったものが「生しょうゆ」。これに火入れ(加熱)をして、殺菌しつつ酵素のはたらきを止めて品質を安定させたものが「こいくちしょうゆ」ということになる。

 関西でよく使われる「うすくちしょうゆ」は、色を薄く仕上げるために、仕込むときに入れる食塩水の量を増やしたもの。なので色は薄いが食塩の量はこいくちしょうゆよりも多い。関西から来た人が東京のそばやうどんを見て「うわ、こんな濃いダシ食べられへんわ」などと言うのだが、色が濃いだけで味が濃いわけではない。

 さて、九州や山陰地方で使われている「さしみしょうゆ」は、しょうゆの分類からすると「再仕込みしょうゆ」ということになる。仕込むときに、食塩水ではなく生しょうゆを入れて作る。仕込んだ生しょうゆでまた仕込むから「再仕込み」。ややどろっとしていて、こいくちしょうゆに比べると甘く感じるが、もちろん砂糖などは加えられていない。
 料理に使うというよりは、刺身とか冷奴とか、かけたりつけたりして食べるときに使っていたと思う。スーパーにはもちろん普通にこいくちしょうゆが売られていたし。

 福岡に行って初めてこのしょうゆが出てきたときにはビックリした。わさびを溶いてもなんだか甘くてなかなか慣れなかった。それでも食べていたら慣れたけれど、東京から出張でやってきた人は大体普通のしょうゆに替えてもらっていた気がする。しょうゆといってもそのぐらい食べた感じが違うということ。

 さて、メールをいただいた方は、私がデパ地下で買った寿司についていた「さしみしょうゆ」は「九州のさしみしょうゆだったんじゃないですか?」とお訊ねだったのだが、九州のさしみしょうゆとは全然違う味だった。まぁ入っている材料からして違うし。

 今度どこかでお寿司を買ったら(持ち帰り寿司とか安いところ)ついてきたしょうゆのパッケージを見てみたらどうだろう。自分の家のしょうゆと比べると「へぇ」と思うんじゃないだろうか。

 あ。「レディス4」スタッフの皆様へ。ブログをわざわざ見てくれるのはありがたいのですが、なんだか身内に見られてるみたいでこっ恥ずかしいので、今後わざわざ「ブログ見ました」とか言わなくてもいいです。アハハ。ちなみに「ブログ更新しないんですか」は禁句ってことで(笑)。

歳をとる

 いとこの結婚式に出席するため仙台へ。

 仙台に来るのが何年ぶりだか思い出せないぐらい久しぶり。取材かなにかで来て、ミヤギテレビの同期の盛アナと浮ヶ谷アナにおいしいお店に連れていってもらったのだが、それがいつだったんだっけ。

 当日バタバタするのも面倒だなと思って、仙台駅に近いホテルを予約して金曜の夜に仙台入りした。温泉があるというビジネスホテルだったのだが、その分部屋にはシャワーブースしかなく、部屋もとてもコンパクトだった。面白かったのは、洗面台が机の横にあったこと。でも狭い分、ベッドや枕にはこだわっている。
 こういうのが今のビジネスホテルのコンセプトなんだな。寝るだけだと思えば十分だと思う。

 さて。そのホテルの温泉に行ったのだが、ずーっと思っていた「ダメだよなぁ」と思うことを連続して目撃してしまった。

 どうしてオヤジは体を洗わず、ちょろっと股間にお湯をかけたぐらいで湯船に入るのか。私は別に潔癖症でもなんでもないが、少なくとも体全体を流して(っていうかどうせあとで洗うんだから最初に体を洗って)から湯船に入って欲しいとずーっと思っている。

 アイスランドにあるブルーラグーンという大きな温泉(興味がある人は検索していただきたい。屋外にある、ちょっとした湖ぐらいの大きさの天然温泉。とにかく大きくて、混浴なので水着で入る)に行ったことがある。外に出る前にシャワーブースがあるのだが、全身を洗ってから入ること、特に股間と脇の下をしっかり洗うこと、というのが、どこの国の人にもわかるように絵で表示されていた。

 みんなが入るお湯を汚さない、というのは、入浴の習慣がある国共通の常識だと思うんだけれど、日本のオヤジには通じないらしい。しかもそういうふるまいをするオヤジに限って「お願いだから先に体を洗ってもらえませんかねぇ」と言いたくなるような感じのオヤジだったりする。

 あーあ、と思いつつサウナに入ったら、明らかに酔っぱらっているオヤジが「ふぅー」と何度も息を吐きながらうとうとしていた。そんなに酔っぱらっていたらサウナになんか入らなきゃいいと思うんだけど、あれって酔いを醒ますつもりで入ってるんだよねぇ。あのまま寝たら死んじゃうっつーの。
 本当に寝たら起こすつもりで見ていたが(なんでそんな心配をしなきゃいけないんだか)時々起きては横のタオルにつばを吐くので本当にイヤになった。室内が暑いからすぐに乾くだろうが、乾くからいいってもんじゃないだろう。

 40歳を過ぎたから私もオジサンなんだけど、自分も50を過ぎたらあんな感じになるんだろうか。

 そういえば。

 今日の結婚式で、20年ぶりに会った叔母さんと話をしていて「いくつになったの?」と聞かれたので「来月で41歳」と言ったら驚かれたのだが、その叔母さんの子供(つまりいとこ)の年齢を聞いたら53歳だったのでものすごく驚いた。子供は独立して夫婦2人で暮らしているそうだ。

 いろんな意味で、歳をとるってこういうことかと改めて思った。それなりに歳をとっているのは自覚しているつもりだったのだが、なんというか「あぁ、みんなそんなに歳をとっていましたか!」という感じ。正確には「みんなで一緒に」歳をとっているだけのことなんだけど。

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