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アメブロの「やねだん」の話を一部訂正

引っ越し前のアメブロに書いた「やねだん」の話を一部書き直しました。
カットしたのは下の一文ですが、元の文章はこちらなので両方読んでいただけたら。

もし「THE NEWS」の打ち切りが決まっていなかったら、これだけ思い切ったことはできなかったかもしれない。

これは私が憶測で書いたことだ。70分のニュース番組のうち30分を地方局のドキュメンタリーに費やすだなんて、私がそう思ってしまうほどにあり得ないことだから。でも、これは事実ではなかった。本当に申し訳ない。

このブログを「THE NEWS」の編集長が見てくださったそうだ。山縣さんを通じて、私が書いたことに対する丁寧な感謝の思いとともに、今回の「やねだん」の放送は、番組打ち切りのことが決まる前から、ただ単純に、でも絶対に放送したいと考えて決断したことを伝えていただいた。

この仕事をしていて、どんな偉い肩書の人に会うより、どんな有名な人に会うより嬉しいことがある。それは「志のある人」に出会うことだ。私はこの編集長さんにはお会いしていないけれど、放送を見ただけで「伝えたいこと、伝えるべきことをできる限り伝える」という志がなければこんなことはできないことは心の底からわかった。

だから、VTRのあとスタジオで喋っている山縣さんを見て泣けてきたのだ。ああ、志のある人との、心が通じる出会いがあって、やっと願いがかなってたくさんの人に見てもらえて、本当に良かったなぁ、と。

私が初めて、自分で企画し自分で取材して作ったドキュメンタリーは、佐賀女子高校新体操部のインターハイ8連覇までを追いかけるものだった。必死で作って、深夜に放送して、それで終わりかと思ったら番組モニターの評価が高くて昼間に再放送になり、結局は短縮版を自分で編集しなおして「ズームイン!朝」で自ら全国に放送することができた。

そのときにはわかっていなかったが、これはとてもとても幸せなことだった。自分が作った番組が全国放送される機会など、地方局の記者やディレクターにはなかなかやってこない。やってきたとしても、深夜などのあまり見てもらえない時間帯だ。

今回のように、夕方のニュースの枠を30分以上も使って放送してもらえるなんて、地方局の人間にとっては考えられないことだ。それがどれだけ珍しくて幸せなことか、今ならとてもよくわかる。

「やねだん」は、全国の人のみならず、TBS系列の地方局の人たちも見たはずだ。そしてきっと、私と同じように驚き、番組が19時台から撤退することが決まったから、こんな思い切ったことができたのだろうと考えたと思う。

繰り返し訂正する。そういうことではなかった。

「THE NEWS」は時間帯が変わっても番組が終わるわけではないし、TBSの報道の現場にはとても高い志を持つ人がいる。今回のことで、系列局にすばらしい番組や素材があるということをキー局の人が知り、系列局の人が「いいものを作れば全国の人に見てもらえる機会はある」ということを知ったとしたならば、それは本当に素晴らしいことだ。これからの放送と報道の未来を考えても、絶対にいいことだ。

いま、病院にとってのやっかいものは小児科や救急だ。人手も手間も必要でお金がかかる割に、収入は少なく、勤務が過酷で医師がやってこない。テレビの世界では報道がまさにそんな感じだ。人手と手間がかかる割に儲からない。

だからといって小児科や救急をやめてはいけないし、テレビ局は報道をやめてはいけない。お金が無いからといってテレビ局が報道をやめたり手を抜いたりするのは、新聞社が新聞をやめるようなことだと思う。

病院にしろテレビ局にしろ、過酷な現場は志を持って働いている人がいて成り立っている。JALだって、これだけ騒がれながらも、現場の人は毎日、人の命を預かって懸命に働いているはずだ。

そのことを忘れちゃいけない。私達も、企業の経営者も、そして株主という名のもとに会社のことより自分の利益のみを追求する人達も。

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